あべのハルカス美術館で
安野光雅展を観てきた。
中学生の頃
生きている事が辛かった。
そんな時
本屋の絵本コーナーで手に取った
安野光雅さんの「ABCの本」
衝撃だった。
物語が全くない、絵だけの絵本の
全てのページの隅から隅までが
美しく緻密で仕掛けだらけなのだ。
絵だけでワクワクする！
「ABC」を読み終えるのに何日もかかり
その次に買ったのが「あいうえおの本」
その次は「あけるな」
辛い中学時代をなんとか生き抜けたのは
この絵本たちから届く
ワクワクのおかげだと思っている。
結婚する時も
家を引っ越す時もずっと
「ABC」と「あいうえお」は手放さなかった。
そんな素敵な絵本の原画をたくさん観るのほ
夢の中にいるみたいだった。
感謝しかない。
作品集を購入して
豚まんとチーズケーキを買って
ホクホクで帰宅。
本棚を確認した。
あれ・・・？
「あいうえお」がどこにもない！
家じゅう探したがどこにもない。
気がつかない間は
あるはずと思って安心していたけれど
ないと判ると途端に焦るものなのね。
街はクリスマスへ向かっている。
なくなった絵本は
誰かの宝物になっていると信じて
新しく自分へ「あいうえおの本」を贈ろう。