こんばんは、ミッシーです。


さて、先日、札幌で行われた、リハ中堅職員研修報告の続きです。


今回は学習講演① 「育ちあいの職場作り ~民医連の「教育方針」を活かして」

講師は、北海道民医連事務局長/全日本民医連事務局次長をされている方でした。


民医連には「綱領」というものがあります。これは、民医連に勤める職員の「目標」であり「行動指針」になるものです。詳しくはHPか民医連の院所に勤めている方は、院所に掲げられている綱領を参照してください。


綱領には民医連の基本的理念・目的として「無差別・平等の医療と福祉の実現をめざす」ことを掲げています。そして、教育活動の目標は、「綱領を理解し自覚的に実践する人づくりと集団づくり」にあります。


こういうところから、講演は始まりました。



で、2007年の北海道民医連青年アンケート結果のスライドになったのですが、そこには・・・


「綱領や目指している理想と現実にギャップがあると思う」


という項目にYesと答えたのが61.8%いたということでした。

「理念」と「実際」は違っている結果が出ていたんですね。



さて、これは何故なんだろう?と気にしながら講演を聴いていました。


私はもう10年以上(実は間に空白の3年弱がありますが)西淀病院でPTやってきた(少しだけ民医連以外も経験してきた)ので、あまりギャップは感じていません。


「基本的理念に沿いながら患者さんに関われたらいいなぁ・・・」ぐらいに感じています。



講演が進んでいく中で、「育ちあいの職場づくり」について話されました。そこでは、働きやすく、やりがいを感じ、一歩踏み出す勇気が持てる職場づくりが求められ、そこで大切なことは

「良質な経験ができる条件と環境」、

「組織や上司、仲間への信頼感」、

「自分を認めてくれる安心感」

であると・・・。


民医連の「教育活動指針」に

“事実をとらえ、困難に寄り添い、人権を大切に、仲間と共に行動できる職員を育てる”

というのがあるそうのですが、それには、共感しあえる集団の中で、仲間意識や自己肯定感を高めていく援助が必要なのだそうです。


アンケート結果で、6割以上に理想と現実のギャップを感じているというのは、職員がやりがいを感じ、認められ(認めるも含まれると思う)、お互いに育ちあう環境が十分になかったために、患者や利用者の生活や健康、人権を守るということ(綱領)にまで意識が及ばなかったからではないかと考えられました。


さいごに、「居場所だと思える職場に成長があり、そして、何よりも教育力ある職場づくりに必要なことは、管理者(職場長)自身が“輝く”こと」だそうです。


そんなこんなで、日常の実践の中で綱領を意識できる職場づくりにおける“環境”の重要性、そしてそれを維持・継続することの困難さを学びました。なかなか、大変そう・・・


次回は、学習講演②「民医連のセラピストに求めるもの」です。