2012年6月12日(火)
読売新聞に掲載いただきました!!

京の寺社縁日 続々と「市」誕生

 京都を代表する寺社の境内などで縁日に開かれる「市」が続々と新たに誕生し、にぎわいを見せている。西本願寺門前(下京区)の「いちろく市」や醍醐寺(伏見区)の「醍醐市」では、手作り品やアイデア商品の販売のほか、楽しいイベントを手がけて認知度を高めている。(岡田英也)

16日の「いちろく市」の練り歩きイベントに向け、準備を進める関係者たち(京都市で)

 京都では、南区の東寺で弘法大師・空海の月命日(毎月21日)に開かれる「弘法市」と、上京区の北野天満宮で菅原道真の月命日(毎月25日)にある「天神市」が有名。

 一方、西本願寺前の「いちろく市」は、浄土真宗の宗祖・親鸞の月命日(16日)に合わせ昨年12月から始まった。同寺門前の伝道院前に店が連なり、当初と比べて店の数も増え、現在は約20店が参加する。

 今月16日には午前10時、正午、午後2時からの3回、仏具をモチーフにした、ゆるキャラ「おりんちゃん」と楽器を演奏しながら練り歩くイベントを行う(市の開催は午前9時~午後3時30分)。市では毎回、親鸞が好んだとされる小豆を使った菓子や仏具を販売し、地域の特徴をアピール。

 主催する「植柳(しょくりゅう)まちづくりプロジェクトチーム」の宇佐美直秀代表は「仏具店などの門前町と市が一体になって盛り上がり、地域の活性化につなげたい」と話す。

 醍醐市は2010年8月にスタート。平安時代の醍醐天皇の月命日(29日)に合わせて毎月開かれ、現在は約70店が出店する。パンやアクセサリー、民芸品といった手作りの商品が多く、出店料は月に2000円で、このうち50円を寺の修復事業に寄付している。

 ほかに左京区の知恩寺境内(毎月15日)や、北区の上賀茂神社(毎月第4日曜日)でも独自の市が開かれ、にぎわいを見せている。

(2012年6月12日 読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kyoto/news/20120611-OYT8T01431.htm