西新宿歯科クリニック 院長の武末です
昨日の70台後半の女性の患者さん。
上に部分入れ歯が入っているのですが、おせんべいをかんだときに入れ歯の端っこがちょっとだけ
欠けてしまったという事でした。
もう何年もその入れ歯がお気に入りということでしたから、さぞ欠けた入れ歯の事が心配だった
のかと思いきや・・・・・
実は、その女性の患者さんが本当に心配されていたのは、ちょっとだけ欠けてしまった入れ歯では
なく、なんとご自身の心臓。
よくよく話を聞いてみると、おせんべいと一緒に欠けてしまった入れ歯の一部(ピーナッツの1/4の大きさ
ほどのかけら)を食べてしまったみたいだから、今頃そのかけらが心臓に到達して、心臓に刺さるんじゃ
ないかと気が気ではないとのこと。
人生の大先輩に失礼を承知で言うなら、可愛いと思いました。
ご存知の通り、その小さな欠けてしまった入れ歯のかけらは絶対に心臓に刺さる事はありません。
間違いなく、下の方から排泄されます。
私も以前、父に入れてもらった金属の部分的な詰め物を誤って飲み込んでしまったことがあります。
心臓とは言わないまでも、患者さんの不安な気持ちはわかるつもりです。
でも、
やっぱり可愛くないですか?その発想が。それも本気な顔をされてるところが。
ただし、これも勉強です。患者さんのお気持ちはほぼ自分の想定外なんですよね。
このような患者さんに対しては入れ歯の完璧な修理を行う事が最も大事なことなのではなく、むしろ
絶対にそのかけらは心臓に刺さらないことをご説明して差し上げて、安心して頂く事なのです。
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