おはようございます。

予備校講師の西です。

 

いつもありがとうございます。

 

今日のテーマは「できない生徒を叱らない」です。

 

皆さんの眼の前に10人の生徒がいると想像してください。

10人の部下でも構いません。

 

10人のうち9人は成績も良く、予習や復習を確実にしてきます。

しかし、1人だけが思わしくない。

 

そんなとき、あなたはこの1人に対してどのように接しますか?

 

 

 あなたのマネジメント力にかかっている

あなたがこの1人に接する場合、あなたのマネジメント力にかかっています。

あなたがこれまで叱ることで生徒を伸ばしてきたならば、あなたは「叱る」というツールに頼るでしょう。しかし、「叱る」というのは「外的コントロール」です。叱られた本人は心から納得して行動するでしょうか?それはその生徒の「叱られた(刺激)」に対する「(思考・行動の)選択」次第です。つまり、あなたが叱ったからといって、勉強するとは限らないということです。本人は「ほな、辞めるわ」となることも十分ありえます。

 

 

 目の前の生徒は、全体の一部でしかない

 

あなたの目の前にいる生徒は、真の生徒の姿でしょうか?あなたが塾を経営しているとして、塾に滞在している時間が80分だとしましょう。「思わしくない」とあなたが考える生徒は、80分だけの姿です。それ以外の時間の姿をあなたは見たことがあるのでしょうか?「塾での勉強」に関しては、あなたの期待度からすると「思わしくない」のかもしれません。あなたが教えている科目が「英語」だとすると、英語以外の科目の状況を把握していますか。例えば、「体育」であったり、「家庭」であったり、「情報」であったりです。また、学校のでの指導教科以外の取り組みについてあなたはどのくらい知っていますか?兄弟姉妹がいた場合、兄弟姉妹への接し方についてあなたは知っていますか?どのような家庭環境で育ち、そして、どんな趣味を持っていて、どんな人間関係があるのか・・・あなたが接しているたった80分で人を評価して良いのでしょうか

 

 

 親の影響が最も大きい

 

私はこれまで生徒を指導したり、社員研修をしたりして、約2万人以上の受講生たちと関わってきました。そのなかで感じるのは、「親の影響が最も大きい」ということです。「あなたは出来るよ」と育てられた子供と、「そんなに頑張らなくてもいいよ」と育てられた子では、全く異なる気がします。そのため、あなたが「思わしくない」と感じている生徒を叱る前に、「この子は今までどのような人生を歩んでいたのか」「どういう思考・行動を選択する傾向があるのか」を理解することが重要です。そうすることで、教える側がとる言動が変わり、その子も変わるかもしれません。