雨なのに。。ママチャリだ。
かなり降っている。



コンビニでゴミ袋を買い、
中身がパンパンに詰まったバッグを入れる。
バッグは濡れないが、私はずぶ濡れだ。
今だけバッグになりたい。。



帰宅。
マンションと駐輪場に入るキーを探す。
バッグの中だ。。
ゴミ袋をきつく結んだ上に、
雨で滑ってほどけない。



一度、自転車を降りスタンドをたて、
改めて結び目に力を入れる。
ほどけない。。



唯一、サドルと接地していたお尻が濡れていなかったのに、、もはや服ごと水風呂に浸かった様である。



バッグ。。。
なぜ、おまえだけ無傷なんだ。
ぶん投げたい。




結局、ビニールの真ん中を破き、カバンの中からキーを探す。。みつける。握りしめる。




急にドアが開く。
駐輪場の内側から、自転車を置いた人が出てくる。
「あ、大丈夫ですか?雨、降ってきましたねえ」と。





「はい、やられました。ありがとうございます」と中に入る。




無事、自転車を置き、帰宅。
お風呂に直行。



湯船で温まりながら、ふと思う。



あの内側から開けてくれた人、、
もうちょっと、早く登場して欲しかった。。。




ぽかぽかになり乾いた部屋着に包まれ
ホッとする。




玄関マットに無傷のバッグがすまし顔。



体も温まり、少しばかりの余裕を取り戻した心でも、なんだか腹がたつ。



ツルンとした表面を
ペシっと叩く。。。ふん。