先日、テレビを見ていると、あるアーティストが歩んできた道のりを振り返って、

 

「ちょっとSF的なんだけど、あの時、自分があのような選択をしたのは、未来の自分がくれたギフトだと思う」というようなことを言っていた。

 

未来の自分からのギフト。

 

たしかにそれはSF的で不思議な体験だ。

 

「未来の自分からギフトやメッセージを受けとるだなんてありえない」と切り捨てるのは簡単なこと。

 

常識的にはそうだろうけど、それはあくまでも「現在の」常識ではということだ。

 

かつて天動説が当たり前と思っていた時代、地動説を聞いて人々は「ありえない」と言っていた。

 

そんなふうに今でも分かっていないことはきっとたくさんあるはず。

 

子どもの頃にメジャーリーグで活躍する選手に憧れて、それ以上の選手になるという夢を叶えた人は、

 

少年時代に、特大ホームランを打ち、大きな歓声を浴びながらゆっくりと走りホームベースを踏みしめた後、ベンチでチームメートの笑顔に迎えらる大きくなった自分の姿を、

 

きっと何度も何度も、寝ても覚めても、夢想していたことだろう。

 

そんなふうに強く未来を夢見ていた人に、活躍する未来の自分と心が繋がって今の自分がメッセージを受けとるということが起きたとしても、私には不思議ではないように思われる。

 

日常的な例として、例えばふと未来の自分が困っている姿が思い浮かび、まさかと思いながらも何らかの手を打っておいてよかった…というような経験は誰にでもあるのではないだろうか。

 

もちろん今の科学では何の証明もできないことだろうけれど、

 

未来の自分と心が繋がっているものとして、

 

自分の心に、ふと思い浮かぶことを、「自分は何を考えているんだ」とか「いやいや、ありえないよ」「気のせいだ」などと切り捨ててしまわないで、気に留めておくのも、興味深いように思う。

 

 

西尾心理カウンセリング 西尾