おはようございます。
西尾で読書会。代表の宮子京(みやこ けい)です。
「暑い、暑い」と思って、ふと目にした気温が、温度計付きのデジタル時計の29度という温度でした。
今年も、これからますます暑くなっていくことを考えると、少々気合が入ります。
さて、今回の記事でご紹介させていただく一冊は、
横山陽二『企業人から大学教員になりたいあなたへ 元電通マンの大学奮闘記』ゆいぽおと、2020年
です。
この本には、元電通社員であった著者の横山さんが、ご縁をつかんで大学教授に転身されるまでの経緯と、実際に大学での教育内容、業務内容を綴った一冊です。
さらっと聞いただけでも、「大学の専任教員」という肩書を聞くと、「すごい!」となります。
しかし、その「すごい!」という賛辞を耳にするために、大学の教員の方々が、どれほど目に見えない場所での努力をなさっているのかがよく分かる一冊でした。
「大学の専任教員」という肩書が纏う「一般的なイメージ」と「(働いてみた感覚での)実際の感覚のずれ」の部分についても貴重なご意見が載っております。
私自身、この本を選んだ時、いつか母校に戻って教員になる夢がありました。
そして、「そういえば、私の母校にも、企業人出身の教授がいらっしゃったなぁ」
と思って、母校の懐かしさを感じながらこの本を手に取りました。
企業人出身の教授の講義は、現実に即したものだけあって、非常に面白かった記憶があります。
私が、今まで就職活動を頑張る気持ちを持ち続けることができたのも、
「いつか母校の教壇に立つ」
という大きな目標があったからです。
再び病気をこじらせてしまい、一見して夢は途絶えてしまいましたが、これまでの夢の棚卸しも含めて読んでみました。
この本を読んでみて、「やっぱり大学の教壇に立つ夢は諦めたくない!」と思いました。
自分が、それまでの生涯をかけて集めてきた知識と経験で、世の中や地域をよりよく変えられるということが、
この本を読むと非常によくわかります。
ここまでの流れを読んでいただいた読者の皆さまはすでにお気づきかと思いますが、
この本の題名がまるで「手紙の宛名」のようになっているように、
この本はまさに「一編の手紙」です。
著者の横山さんが、全力で取り組んできた大学教育の結果を伝えてくださりながら、
「あなたは、大学教員になりたいですか?」
と一冊の本を通して問いかけてくださっているのです。
「はい / いいえ」
どちらで答えるか(応えるか)は、読者の皆様次第です。
大学という組織を通して、社会にどんな貢献ができるのかについても詳しいこの一冊を読んだことで、さらに知識を深めることができました。
大学での教員生活を夢見ている方に、是非とも読んでいただきたい一冊です。
私自身、大学を卒業してから今年で、10年が経ちました。
両親にチャンスをもらい、大学に通わせてもらったことで、学ぶことの楽しさを学びました。
そして、大学で教わったことは、確実に今の自分の中に生きていますし、大学が面白い場所だということも肌感覚で思います。
この記事が、企業人から大学教員を目指す方のもとに届きますように。
それでは、また次回!