読者の皆様、こんにちは!


西尾で読書会。代表の宮子京(みやこ けい)です。


だんだん朝方が暖かくなってきて、Tシャツ一枚でも過ごせそうな勢いになってきましたね。


こういった季節の変わり目には、「え?なんで?」と言われるくらい呆気なく風邪をひき易いので、注意が必要です。


さて、今回の記事でご紹介をいたします一冊は、


ティム・デズモンド『セルフ・コンパッションの優しい実践ワークブック』、星和書店、2018年


です。


セルフ・コンパッションとは、ざっくりとした言葉で表現すると、「自分を思いやること」です。


日頃仕事に、勉学に、生活に勤しんでいる自分自身を労るために行うものです。


具体的には、自らの心のうちを内観して行うメンタルセットの話、実際に体そのものを労わるためのボディ用のワークが書き込み式で紹介されています。


また、この本で紹介されているボディ用のワークは音声ガイダンス(英語音声)のファイルがインターネットに公開されているため、ワークのやり易さもピカイチです。


私個人の感想を言わせていただくとすれば、特に、メンタルセットの部分は非常に役に立ちました。


「(いつも)頑張れ!」


と自分を鼓舞して生きてきたのですが、実は、その無理が祟って先日まで7年ぶりに入院しておりました。


入院期間中は、自分を癒すことに努めました。


そのときに出会った一冊が、この一冊でした。


この本を読んでみて、およそ3時間でさっくり読みおわる分量なので、読みながら、ワークしながら、楽しんで毎日自分を癒すことができます。


私自身、もっと早くこの本に巡り逢えていればよかったと思いました。


なぜなら、先にも書いた通り、無理矢理に自分を鼓舞して生きてこなくてよかったんだと言うことに気がつけばよかったと思うからです。


それは、私が、自分自身に厳しい言葉をかけているゆえに、本当の意味で人に思いやりを持って接することができていなかったのかもしれません。


過去のことは、反省をしても後悔はしないように、ここに書き残していこうと思います。


もしも、「ついつい自分に厳しくしすぎちゃうんだよな」


と思い悩んでいる人がいらっしゃったら、この本を読んでいただきたいと思います。


特に、こだわり屋さんの気質を持った発達特性のある方にはオススメです。


「〜ねばならない」

「〜べきだ」


というような強い言葉で、自分を日頃から「縛って」いるのであれば、この本を是非とも読んでいただきたいです。


どれほど、


「〜ねばならない」

「〜べきだ」


のような強い言葉で自分を日頃から縛っていることが無益なことかが、よくわかります。


私個人としては、私もこだわり強めな人間なので、読んでいて気持ちが楽になりました。


「こうなればいいな」が実現することはあっても、「こうでなきゃいけない」と思っていることが実現することは稀です。


大体は、独りよがりな思い込みに囚われているか、偏見のバイアスに囚われているか、実際には直面している問題(人生の課題)の構造が単純だったりします。


もちろん複雑な構造の問題(人生の課題)もありますが、この本では、単純な問題(人生の課題)から複雑な問題に至るまで、幅広く取り扱っています。


 また、事例も豊富に紹介されているので、自分自身の問題(人生の課題)に性質が似ているものの周辺部分を読むと、自分の心のうちを内観して行なうメンタルセットの話もすんなりと自分の内面に取り入れられそうです。


 さて、最後になりましたが、他者にやさしく接しようと思うならば、まずは、自分の内面を優しさで満たしてあげる必要があります。


 優しさで、十分に満たされたとき、初めて人を思いやることができます。


 自分が優しさの発振源となるためには、自らをまず満たしてあげることが大切です。


 この本を読めば、日頃の自分の肩の荷下ろしを上手くできるきっかけの一つになるかもしれません。


 また、この記事が、他者への思いやりを考え直したい方のヒントの一つになれば幸いです。



それでは、また次回!