こんばんは!!
西尾で読書会。の宮子京(みやこ けい)です。
今日の西尾市は、朝からずっと雨が降っております。
最近は目的地を決めない散歩にハマっていた私も、雨降りの今日は読書を楽しむ一日を過ごしました。
どこにも出かけられないときこそ読書、です。
さて、今回の記事でご紹介する一冊は、
上野千鶴子『情報生産者になる』筑摩書房、2018年
という本です。
高校生の頃から私は、この本の著者である上野千鶴子さんを私淑しております。
15年くらい前の時点で、すでにジェンダー論研究の第一人者である上野千鶴子さん。
最近の上野さんは、2019年度の東京大学の学部入学式で印象的な式辞を述べられました。
さて、高校生の頃の私は、上野さんの研究分野である「ジェンダー論」に興味がありました。
上野さんの専門分野であるジェンダー論に関して、高校生当時の私が興味を持っていた部分は、
”自分が興味を持ったアニメのヒロインたちの持つ魅力を、ジェンダー論の切り口から考察する。”
というテーマ設定をした部分で興味がありました。
高校生当時の私は、たとえば…、
○「アニメ版ポケモンの歴代ヒロインのキャラクター設定に反映されているジェンダー観について」
というテーマ設定をしていました。
「サトシという10歳の少年の目を通して描かれる旅」という設定で動いているアニメ版ポケモンの世界観。
「ダブル主人公の女性キャラクターのキャラクター設定に注目すると、社会背景に蠢くジェンダー観が見える」
という仮説に基づいて検証を行うことができると考えました。
女性キャラクターに対して男性が求めている「理想の女性像」の変遷について分析することで、
「コケット(あるいは、コケティッシュ)」という男性視点の単語に潜んでいる社会的文脈における意味を考察します。
また、最近では、
「”浦安鉄筋家族”の大沢木順子さんの幸福度指数を推定する」
という部分に興味が湧きました。
現在の私は、ジェンダーの近接領域を含めて違う研究テーマを自主的に研究しています。
高校生当時に得たジェンダーに関する知識が、
今の研究テーマ「国際的に保障された自己表現に関する基本的人権(アサーション権)」にも非常に生きています。
そういった意味合いで、上野さんの著書は私にとっては非常にありがたいです。
さて、話は本題に戻ります。
私は、この本、
上野千鶴子『情報生産者になる』筑摩書房、2018年
を出来れば大学入学前に読んでおきたかったです。
○論文の書き方のお作法
○学者の世界に必要な「書く」スキル
○学者としての在り方
学問の世界を泳ぐための、あるいは学問という知的なスポーツを楽しむために必要な知識がギュッと濃縮されています。
今年は、センター試験から新たな試験である共通テストに移行した変化の最初の年です。
「つい先日、大学生活が始まったばかりです。」という新入生の方にも是非とも読んでいただきたいおススメの一冊です。
今、社会人をされていて、「近いうちに再び学問の道に戻ろう」という方が読んでもためになる本だと思います。
じっくりと最後まで読み通すと上野さんの表現によるところの「情報生産者」という言葉の意味が明確になります。
この記事が、学問の世界を今から泳ぎ始める方々に届きますように。
それでは、また次回!!