おはようございます!西尾で読書会。の宮子京(みやこ けい)です!
今日から、いよいよ7月の生活が始まりますね。
コロナ禍の影響で、3月から6月までの間は、なにかと生活に不自由さが多々ありましたが、
今後の事態のよりよい収束に向かうことを期待しながら一日一日を私たちが確かに生きていけることを願っています。
さて、今回の記事でご紹介するのは、
キケロ『2000年前からローマの哲人は知っていた 人と仲良くする方法』文響社、2020年
という本です。
この本は、キケロ『友情について(De Amicitica)』の英訳版『How to Be a Friend: Ancient Guide to True Friendship』を
日本語訳した一冊です。
この本は、先日になじみの本屋さんにふらりと立ち寄ったときに平積みコーナーで売られていたものを購入しました。
私の場合、どうしても自分の行動のほぼすべてに対して、
「完璧な○○」のような形で、完璧さを求めてしまうこだわり部分があります。
例えば、自分が「仕事の中でミスを起こしてして注意を頂いた」という一場面から、
「今日は、いろいろ頑張ったけど、このミスで一日の努力がパーになってしまったかも…」
と、かなり極端なモノの考え方をする認知傾向が有ります。
一度軽く注意を頂いたくらいで、その一日が悲劇の一日にはならないと頭の中では理解しているのですが…。
もしもの話ですが、こういう認知傾向のある方に対して、自分がアドバイスするとしたら、
「それって、そこまで、気に病むミスなのかな?」
と考えることは出来るのですが、どうしても些細なミスをする自分に対して納得がうまく出来ないのです、笑。
このようにして、自分自身に対する認知傾向がいびつなために、日頃たびたび困っています。
周囲の方に対してもおそらく何らかの認知傾向のいびつさが出ている認識の仕方をしている可能性があることを考えてしまって気分的にツラいのです。
そんなもやもやを日ごろ抱えながら私は生活を送っているので、この本のタイトルを見たときに
「あぁ、何かこのもやもや感に対するヒントが書かれているかも?」
と思って手に取ってみた次第です。
「人と仲良くする方法」とは一口に言っても、本質的にはどのような点に気を付けて生活を送ればいいかということが大切です。
そういった暗黙知を生活の知恵として学び取ることが上手くない私は、
読書をひたすら進めながら、生活の場にてPDCAを回していくという生き方をしています。
この本の中で最も印象に残った一言が、
信じられる友は、不遇の時に見つかる
(キケロ『2000年前からローマの哲人は知っていた 人と仲良くする方法』95頁から引用)
確かにその通りだと思いました。
最近は、私生活のほうがドタバタしまくっていて、メンタルの状態がずっと下がり調子でした。
「この方に将来的に何か困りごとが出来たら今度は自分がサポートする側に回りたい!」
と思えるほどやさしく接してくれた方々がたくさんいらっしゃいました。
このブログの場を借りてではありますが、皆様ありがとうございました!
キケロは友人について言及していますが、私はキケロの意見をもう少し押し広げて、
信じられる人は不遇の時に見つかる
と私は思うようにました。今まで自分が生きてきた経験を振り返ってみても、
自分の考え方、身の振り方をより良い方向に修正してくださった素晴らしい方との出会いは大抵は不遇の時でした。
ライフサイクルを見通すうえでも、好調な時期と不調な時期は交互に訪れます。
日々、いろいろな予想外の出来事に直面して、私自身の人間性を人知の及ばない存在に試されている気がします。
今回の一冊を読んでみて、
2000年前を生きたキケロと自分の頭の思考回路が接点を持つことが出来たというのが良かったです。
仲良く、楽しく、生きていくことは私たちの命の尊厳を丁寧に磨き上げていくことにつながります。
常に一瞬一瞬を丁寧に生きて、素晴らしい人間関係を構築していく日々を過ごしたいものです。
「最近、人間関係に疲れてきたなー」
と思ったりしている方や、
「昔から疑問なんだけれど友情とはどのような感覚のことを言うの?」
といった哲学的な疑問を抱えて生きている方が読んでも楽しめる一冊だと思います。
改まって他者に聞くチャンスが無かったりすることや、聞くのはちょっと恥ずかしさを伴うこと等は、
本で読むと自分の中にしっかり取り込まれるということが多々あります。
最後になりましたが、今日も一日の活動を皆様が心地よく送られることを祈ります。
それでは、また次回!