こんばんは!
西尾で読書会。の宮子京(みやこ けい)です!
必要に迫られた食料品の買い出しに、読書に、記事の執筆にと…。
本日の私の生活は、楽しく充実しておりました!
さて、今回の記事でご紹介する一冊は、
マイケル・ファラデー『ロウソクの科学』角川文庫、1962年
です。
ファラデーが行ったロウソクを使った様々な実験を通して、酸素、水素、窒素、二酸化炭素などのような気体の性質とロウソクの燃焼というそれぞれの現象に実験によって迫る「歴史の重みをまとった科学実験の実況書」ともいえる一冊です。
内容的には、小学校高学年~中学校三年生くらいの理科の学習内容が理解できていれば、子どもでもあっという間に読み終わる一冊です。
実際にこの本について検索をしてみると、ノーベル賞を受賞した日本人の方々が、小学生くらいの頃に読んでいた一冊ということでも今、着実に注目を浴びている一冊です。
私自身、小中学生のころくらいまでは、理科が大好きな生徒だったため、
「その頃に読みたかったなー…」
と、今となっては思います。
小学生の時にこの本に出会っていたら、ひょっとしたら私もノーベル賞を狙えたかもしれない(?)
微妙にツッコミどころ満載な冗談はさておき(笑)、
最終的に文系生活を送ってきた私が読んでも非常に面白い一冊でした。
なので、将来的に高校、大学の理系を目指すのであれば、知っておいてお得な一冊だと思います。
理系の進学をを志す小中学生の方には、ぜひとも読んでいただきたい一冊です!!
また、終盤には、化学(科学)と私たちの日常の生活のつながりについて、次のように言及されています。
このようにして私たちは、ただ仲間の生物だけでなく、すべて生きとし生けるもの同士の頼り合いを作っているのであります。すべて造化は、一つの部分が他の部分の善として貢献するという法則によって結び付けられているのであります。
(189頁から引用)
個人単位のレベルにとどまらず、地球全体で上手くいく方策が最善策である、という風にも解釈できるこの部分は私の心の琴線に心地よく触れました。
マメ知識ですが、この本の原著は、『The Chemical History of a Candle』という題名です。1861年に出版された原著は、イギリスの化学者であったウィリアム・クルックス卿が、同じくイギリスの科学者だったマイケル・ファラデー氏による1860年のクリスマス・レクチャーとして英国王立研究所にて連続講演がなされた6回分の内容を編集して書籍化したものでした。
素晴らしい本の中の思想は百年でも、二百年でも読み継がれていく中で、その本の中に含まれている思想がまるで遺伝子のように私たちの記憶の中を連綿と受け継がれていきます。
今日も一日、素敵だと思う本についての書評をかけた幸せに感謝します。
それでは、また次回!