先日、アートマインドコーチングという
プログラムを開催しました。


これは、1枚の絵をじっくりと観察して
複数の参加者がそれぞれに感じたことや
思ったことを共有するというプログラム。

 

今回使った作品はルソーの「夢」という絵でした。
ルソーが想像力を駆使して描いた
幻想的な熱帯の風景が描かれています。

一目見ただけで
現実と夢が入り混じったような

不思議な感覚を覚えます。

今回もこの絵について
参加者一人ひとりがそれぞれに感じたことを
語ってくれました。


ジャングルの中でソファに座る白人女性を見て、
自然の調和と対比して人間がそれを乱す象徴と捉える人


蛇のようなものがどこへ向かっているのかを
なぜ尾だけが見えて、顔が隠れているのか?
など絵の細部に焦点を当てる人

 

本当に人によって見ているところ
興味を持っているところが様々です。


最後にそれぞれの参加者の方に

感想を言っていただくのですが
自然と人間の対立について語った方は

「やっぱり自分はこういうふうに考えているんだ、と
再確認した」とおっしゃっていました。

 


それを聞いたときに
先日、ある講座で聞いた「人との違いから自分を理解する」
という話を思い出しました。

 

誰かと話していて、ふと「ん?」と思ったり、
なんかもやもやっとしたり、
イラッとしたりしたことがないでしょうか。

 

そう感じた時には、「なんでそうなるの?」と
相手のことを理解しようとする前に、
いったん立ち止まって自分と対話してみます。

 

自分はなぜ相手と異なると感じたのか?
自分がどのように考えたのか? 
を理解することのほうがが重要なのです。

自分の当たり前は他人と違う、と

私たちは無意識で自分の考えが当たり前だと思っています。
だから、他人の意見や行動が自分と違うと、
ネガティブな感情がわいてくるときもあります。

しかし、その時にこそ、いったん立ち止まって
いったい自分が何を大切にしているから
そのように感じたのか?
自分の内面を観察してみます。
 

そうやって自分との対話をすることで
自分がどのような人間か
あるがままの自分を理解し
自己理解に基づいて行動することが重要です。

 

というようなお話でした。
 

アートマインドコーチングをやっていると
自分とあまりにもかけ離れた見方が
ぽんぽんと出てきます。

 

それによって、自分の根っこにある考え

が見えてくることがあります。

自分はなぜそう見ているのか?
自己との対話をするには
いいプログラムだなと改めて思ったのでした。