小雨が降っている。

やった!
御陵日和だ。

連日、体感温度的には37度はある日が続いていた。

おはよう軍団を回避してのウォーキングは必然、めまいがするほどの日差しと勝負せねばならない時間帯となり、ここ数日は早々と不戦敗を選んでいた。



人はほとんど歩いていない。

なのに道の辻々ではナイトの如くオヤジが現れ、それぞれのテリトリーを歩く者に寄り添い、そして知らない間に消えて行った。

明治天皇陵の正面に来た時、頭上には二機のヘリコプターが飛行中。

似たような機械音をあげて
皇太后陵に向かう植え込みを複数の職員が刈り込んでいた。

道を阻む停め方の軽トラックが目に入る。

そちら方面へは寄らずに帰ろうかと思うやいなや、スーッと車は動き出し道は開けた。

もしかして雨の日に現れる私を皇太后さまはお待ちなのだろうか。


近くの木陰にスズメがとまった。

かわいいなぁと目をこらすとナント
真っ白な糞をする姿を見せてくれた( ・(ェ)・)
ラッキー⁈

取り入れた良い物(食べ物)を出したらそれは悪い物(糞)⁈

自然なら糞は循環するけど…。


では悪い所を出したら良い所になるのか?


宇宙空間なら上は下、下は上になるのだから上も下もなく、善悪もない。
ただ現象があるだけ。
無さえあるのかもしれない。

全ては紙一重の受け手次第だ。



いや、意味付け自体が意味を成さないし必要ないわ…

理解されないのは孤独ではあるけれど。



気をとり直して進んだ参道では
揚羽蝶やシオカラトンボ、あしなが蜂を飛ばして下さる。

勝手に歓迎の意だと受け取った。

正面に到着。

今日は女官長のカラスはいない。


(今はどんな風にお過ごしですか?)


と尋ねたところで空想の返事しか来ない。

現代の言葉遣いがどこまで伝わるのかも気になる。



知らないおじさんがやって来た。


復路スタート。

長傘を斜めがけしたカバンに引っ掛け

シャキーン‼︎
割り箸ちゃんとビニール袋登場。

湿った下草と絡み、取りにくくて手間取っていると、皇太后陵のとは違う黒い揚羽蝶がそばに来てくれた。

対向者があると少し飛ぶふりをするが、行き過ぎると又ふわりと戻り、拾い切るまで居てくれた。

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そして女官長のカラスは駐車場で
ちょっと息抜き中でした。
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