禁煙治療 その2

 

チャンピックスは最初の1週間は喫煙をしながら服用します。これは、最初の1週間は副作用が出にくいようにチャンピックスの投与量が少ないため、禁煙効果も不十分である為です。

13日目は0.5mgの錠剤を11錠、11回、食後に飲みます。47日目は0.5mgの錠剤を11錠、12回、朝・夕食後に飲みます。8日目から禁煙を開始し、1mgの錠剤を11錠、12回、朝・夕食後に飲みます。これを11週間続けます。

もし、副作用がでた方は0.5mgの錠剤を11錠、12回、朝・夕食後に飲むようにして様子を見ることが可能です。

この間、患者様には初診、2週間後、4週間後、8週間後、12週間後の計5回の外来受診をお願いすることになります。

外来受診時には問診と呼気中の一酸化炭素濃度測定を行います。

禁煙を成功させるためにはきちんと最後まで外来受診をして薬を服用することが大事です。

禁煙治療終了から9か月後のアンケート調査で12週間後の最後の外来受診まで来た方の禁煙成功率は49%と一番高くなっていました。

一度の禁煙治療で成功しなくても前回治療開始から1年が経過すると再度禁煙治療を行うことができます。禁煙に成功した人の多くは、34回のチャレンジをしています。

 

*呼気中の一酸化炭素濃度と喫煙レベル

07ppm:非喫煙者

814:ライトスモーカー

1524:ミドルスモーカー

2534:ヘビースモーカー

35以上:超ヘビースモーカー

 

チャンピックスを使用した12週間の禁煙治療の自己負担額は3割負担の方で2万円程度です。

12週間のたばこ代は、400 x 84日=33600

 

チャンピックス服用前の注意としては、以下の条件に合う方は服用を控える場合がありますので医師にご相談ください。

・以前チャンピックスを飲んでアレルギー症状などの副作用が出た。

・精神疾患がある。

・腎臓病がある。 *チャンピックスは主に腎臓から排出されます

・他に服用中の薬がある。

・妊娠中または授乳中。

・未成年者

 

禁煙は治療の有無にかかわらず様々な症状を伴うことがあります(気分が落ち込む、あせりを感じる、不安を感じる、死にたいと思う等)。

また、もともとこのような症状がある場合はその症状が強く出ることがあります。チャンピックス服用中にこのような症状が現れたら服用を中止し主治医に御相談下さい。

 

チャンピックス服用後にめまい、眠気、意識障害等の症状が現れ、自動車事故に至った報告があります。事故を防ぐため、自動車の運転や危険を伴う機会の操作、高所の作業などはしないでください。

 

ニコチンを含んだ禁煙補助薬(ニコチン製剤)との併用はしないでください。

 

チャンピックスの主な副作用

・吐き気

・頭痛

・上腹部痛

・便秘

・お腹のはり

・普段と違う夢を見る

・不眠

*吐き気を起こしにくくするために、服用時は必ず食後にコップ1杯程度の水かぬるま湯で飲むようにして下さい。前もって吐き気止めを飲むこともあります。

*気になる症状が現れた場合は早めに医師に御相談下さい。

*チャンピックスの併用注意薬はシメチジン(胃酸を抑える胃薬であるヒスタミンH2受容体拮抗薬 商品名:タガメット)です。

 

 

 

口で吸う動作が同じことから禁煙に至らずにまた紙巻きたばこに戻るケースがあるようで

す。