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「エコノミー席に座っているのが意外」この件について考えてみました
昨日の放送で「オーバーブッキングだったので、プレミアムエコノミー席の料金のままビジネスクラスに変えてもらったー。ラッキー」という話をしたところ、「西野さんがエコノミー席やプレミアムエコノミー席に座っているのが意外でした。
西野さんが、乗客の中で一番稼いでいるハズなのに」というコメントをいただいたので、この件についてチョット考えてみました。
まず、大前提として、僕は飛行機の中では仕事をしてるんですね。
いつもはスマホが鳴りっぱなしだけど、国際線に乗る時は、その呪縛から離れられるので、直角90度の姿勢で「ここぞ」とばかりに仕事をしています。
なので「椅子がフルフラットで倒せます」というのは、僕にとってはあまり魅力的な特典になっていない…どころか、その特典を受け取らないことがほとんどなので、むしろ、特典がついていることが「損」だと感じてしまいます。
普段、朝ごはんを食べない人が、豪華な朝食券がついているホテルに泊まるような感じです。腹も減ってないし、食べたくもないけど、なんか、食べないと損した気持ちになる…みたいなことってあるじゃないですか?
あんな気持ちになるぐらいなら、“宿泊代は同じでも”、ハナから「朝食ナシ」と言い切ってくれるホテルを選びたかったりする。
国際線の飛行機に乗る時の僕は、なんとなくそんな気持ちです。
新幹線は絶対にグリーン席に座る理由
一方で、新幹線は絶対にグリーン席に座ります。
吉本興業の芸人さんの中では「グリーン席で移動する」というのは、一つのステータスで、かなり結果を出さないと会社はグリーン席に座らせてくれないんです。
が、たぶん、僕は生意気にも20歳の頃からグリーン車で移動していました。
理由は、その時すでに、時間に追われていて、新幹線に乗る時ぐらいしかネタを作る時間がなかったからです。
なので、「ネタが書きやすい環境を整えてください。お釣りが出るぐらい結果を出すし、出していると思うので」と交渉して、その当時からグリーン席に乗っていました。
「だったら、飛行機も同じように仕事しやすい環境にした方が」と思われる方もいらっしゃると思うのですが、普通席をグリーン席にアップグレードする金額と、エコノミー席をビジネスクラスにアップグレードする金額は、桁が全然違って、「新幹線のアップグレードは金額とリターンが見合っているけれど、飛行機のアップグレードは金額とリターンが見合っていない」といった感じです。
僕は高級腕時計も、高級ネックレスもつけていないし、この先つける予定もありません。
自分の中に「ドヤりたい」という気持ちが全然ないので、見ているのは(あくまで僕個人的の)「費用対効果」だったりします。
なので、北陸新幹線のグリーン席の更に上の「グランクラス」に座ろうと思わないんですね。仕事をするにはグリーン席で十分なので。
飛行機の「ビジネスクラス」にアップグレードするぐらいなら、北陸新幹線で「グランクラス」にアッグレードするぐらいなら、席はアップグレードしなくていいから、アップグレード分の金額を子供施設に寄付させてもらったり、友人のチャレンジに支援させてもらった方が僕の中ではケタ違いに満足度が高いです。
金銭感覚のズレが命取りに。普段から「自分にとって適正価格か?」を疑うのは、まぁまぁ大切
普段、ウン千万円とか、ウン億円といったお金を扱っているからこそ、金銭感覚は10円単位でもズレちゃいけないと思っていて、「サービスを受ける人間にとって適正価格かどうか?」は常に見ています。
くれぐれも言っておきますが「サービスを受ける人間」は、ピンキリなので、僕のように「飛行機で仕事をしたい」というところに体重を乗せている人もいれば、「普段、メチャクチャ働いているので、飛行機に乗る時ぐらいは贅沢をしたい」というところに体重が乗っている人もいるので、「ビジネスクラスは高いor適正価格」という話じゃなくて、「自分にとっては高いor適正価格」という話です。
一方、これとは別で、僕らは仕事としてVIP向けの商品やサービスも取り扱っているので、VIPの気持ちも分かっていなきゃいけないので、そういう勉強をする時はガッツリとVIP向けのサービスを受けます。
びっくりするぐらいの高級ホテルに泊まることもありますが、そこでどういうサービスがあって、どんな気持ちになるのか?を知るのが目的なので、そういう勉強をする回でもない時は、別に宿はレギュラーランクで良いです。
さっきも言いましたが、本当に10円とか100円とかの金銭感覚のズレが命取りで、たとえば、3万人のライブだと、チケットの値付けを300円間違った時点で900万円の損失になるわけで、普段から、その商品、そのサービスの値段が「まずは自分にとって適正価格かどうか?」を疑うのは、まぁまぁ大切で、僕にとってはビジネスクラスは「ちょっと高いな」と思ったので、あんまり座ることがないというお話です。
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