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「独占禁止法」は適用されるが、多少の「忖度」はある

  
【Q】
最近は芸能事務所からの独立が相次いでいますが、実際、芸能事務所から独立すると干されるのですか?
 
 
【A】
→ド直球な質問ですね(笑)
 
 まず、芸能界だけじゃなくて、国のルールとして「独占禁止法」というものがあって、「強い企業が一社で市場を独占するのはダメだよ」みたいに言われています。
 
お客さんにしてみると、企業間の競争がなくなっちゃったら、より安い商品や、より良い商品を選ぶことができなくなっちゃうから(お客さんのメリットが無くなっちゃうから)、こんな法律があるみたい。
 
これが芸能界にも適用されていて、芸能事務所を辞めたタレントの芸能活動を禁止・制限することは、「独占禁止法違反」ということになっています。
 
つまり「干す」というのは、そもそもルール違反なのですが、この問題は、ずっとナァナァにされてきました。
 
だけど、2019年頃から、公正取引委員会が、この問題に厳しくメスを入れるようになり、今は、「独立組への圧力とか本当にダメだぞ」という雰囲気になっています。
 
ただ、「忖度が無いか?」というと、僕はそうは思わなくて、どの世界でも「昔から付き合いがある人(会社)を贔屓する」というのはあるでしょうし、そういった「癒着の壁に阻まれてしまう」ということは、古今東西あるでしょう。
 
 あとは、大手芸能事務所を独立すると、当然、競合になるわけですから、「干す」も何も、「わざわざ競合のタレントを起用する」ということは無い。
 
 自分が大手事務所を独立してみて感じるのは、この「昔からお世話になっている会社との付き合いを大事にする」ということであったり、「単純に競合になった」ということであったり、「そりゃそうだよね」という真っ当な理由から出番が減っているわけなのに、「干されている」と呼んでしまっているシーンをチョコチョコ見るなぁという感じです。
 
ここまで随分、「神目線」で喋ってしまって、これだとツマラナイと思うので、「じゃあ、西野。お前はどうなんだ?」というところを包み隠さずお伝えします。
 
まず、「大手芸能事務所との付き合い」みたいなものが発生する領域は、主にテレビやラジオで、そこを主戦場としていない僕みたいな人間からすると、「何らかの力が働いて活動に制限がかけらた」と感じる機会が少なかったと思います。
 
でも、辞めたてホヤホヤの頃に、友達のテレビマンと呑んでて、「昨日、番組の会議で『今、西野を使うのはチョット…』みたいな話になったよ」という話を聞かせていただきました。
 
なので、多少の忖度はあったんだと思います。
 
ただ、その後、民法キー局でいうと、たぶん、僕が出ていない局は無くて、「ナンジャカンジャで時々お呼ばれしては、先輩方にタコ殴りにされる」という感じでやらせてもらっています。
 
テレビ局の方とお話しさせていただいた時に、打ち合わせで「なんで、あのタレント(独立組)は呼ばれないんですか?」と真正面から聞いたことがあったんですけども、やっぱり、大手事務所から「使うな!」みたいな声がかかっているということは無くて、テレビ局員さんの中でも先輩後輩があって、「タレントAさんを起用させていただくにしても、まずはAさんと繋がりが深かった先輩が先で、先輩が起用しないかぎり、僕らはいけない」みたいなのがあったり、あとは「Aさんをキャスティングするとなると、それなりの意味が出てしまうので、それを凌駕するだけのキャスティング理由が必要」というのがあるようです。 
 
 
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