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「家」や「オフィス」はキャラクターを構築する一番のアイテム

 
結論から先に申し上げますと、「住んでいる場所、あるいは、オフィスがある場所がメッチャ大事だよね」というところです。
 
実は、来週の『行列ができる相談所』でも、兵庫県川西市にある僕の家が紹介されているんですけども、僕、東京と川西の二拠点生活をしておりまして、普段、あまり贅沢(浪費)はしないんですけども、「家」にはメチャクチャお金をかけているんですね。
 
「家」って、他人からすると一番奥にあるモノですから、意外と皆、手を抜きがちなんですけども、でも今、オンラインでのやりとりが増えたから、家って実は「洋服」ぐらいの距離にあるというか、「自分が何者であるか?」を発信してくれるアイテムになってるじゃないですか?
 


 
発信内容って、実はもう皆、似たり寄ったりだと思っていて、結局、「何を言っているか?」よりも「誰が言っているか?」にウエイトがかかってるじゃないですか?
 
まぁ、要するに「キャラクター勝負」ですよね?
 
そこで、キャラクターを構築する一番のアイテムが「家」や「オフィス」だと思っていて、「家」とか「オフィス」とかって、嘘つけないんですよね。
 
「この人、本当に、こんな家に住んでいるんだ」とか、「この人、本当に、ここに住んでいるんだ」とか、「この人の会社、本当にこんなデザインなんだ」とか。
 
たとえば、ひろゆきサンはパリにいますし、成田祐輔さんはイエール大学の近くのマンションにいますし、ガーシーさんはドバイにいますし、イケハヤさんは田舎にいますし、オリラジの中田君はシンガポールにいますし、メンタリストのDaiGoさんは本棚が並んだ家にいるじゃないですか?
 
あれがメチャクチャ大事で、あの「どこに住んでいるか?」とか「どんな家に住んでいるか?」がキャラクターを構築していて、ブランドになっていて、ポジションを生んでいる。
 
「オフィスブランディング」という言葉がありますが、Airbnbとか、ピクサーとか、あるいは吉本興業とか、ちゃんとオフィスにコストをかけて、会社の理念とか、会社のキャラクターを構築してるんです。
 
吉本興業って、チラッと見たことがある人もいるかもしれませんが、東京本社は、新宿にある小学校なんですけども、前は神保町にあるビルだったし、その前は赤坂にあるビルだったんです。
 
なんかちょっと夢が覚めません?
 
「お笑い・エンターテイメントを届ける会社だ」と言っているのに、蓋を開けてみたら、神保町にある味気のないビルで、打ち合わせに来られた関係者も別に心踊ってないというか、もっと言うと、その人達を「お客さん」として扱っていない。
 
「あなた仕事相手ですもんね」という感じで、なんでもない会議室に通してしまっていた。
 
その後、小学校に移転するわけですが、「小学校」ですよ(笑)?
 
会議室は教室で、部署も教室で割られているんです。
中庭はあるし、体育館はあるし、エレベーターは無いんです。
 
はじめて吉本の東京本社に来た人は、ニヤニヤしてるんです。
それが説得力じゃないですか?
 
関係者を裏側に通したのに、「裏側もエンターテイメントやっている」という。
 
ちなみに、吉本興業は大阪も「大阪本社」という言い方をしたりするのですが、大阪の本社はどこにあるかというと「なんばグランド花月」劇場の上です(笑)。
 
吉本興業の大阪本社が梅田のオフィスビルの中にあったら、ガッカリするでしょ?
 
違うんです。
 
365日笑い声が起きている場所に「大阪本社」があるんです。
これが、吉本興業を「笑いの会社」たらしめている理由だと思うんです。
 
 

情報がコモディティ化する今、「家」や「オフィス」にコストをかけるべき

 
なので、僕、家には絶対にコストをかけます。
 
あとは、『毎週キングコング』でチラッと見たことがある人もいると思いますが、「会議室」にも。
 
本来は表に出していない場所。
本来はお客さんからすると、もっとも奥にある場所。
 
チラッと映る場所。
関係者を通す場所。
 
そこもエンターテイメントだった場合に、「ああ、こいつ、本物なんだな」となるじゃないですか?
 

 

 

  
オンラインでサクッと繋いだ時に、西野の背景にドデカイ時計台があったら、「ああ、西野ってエンターテイメントに身も心も捧げているんだな」となるじゃないですか?
 
「その人が発信している言葉なんだな」となるじゃないですか?
 
繰り返しますが、情報がコモディティ化して、発信内容に違いが生まれにくくなった今、「どこに住んでいるか?」「どんな家に住んでいるか?」「どこにオフィスがあるか?」「どんなオフィスなのか?」がメチャクチャ大事で、ほとんどの人が「家だし」「オフィスだし」で手を抜いちゃっていますが、ここは絶対にコストをかけるポイントだと思います。
 
「機能性」は似たり寄ったりになった今、もう「キャラクター」とか「ブランド」しか残らないので。
 
「どんな服を着ているか?」「どんな髪型をしているか?」と同じくらい、「どこに住んでいるか?」「どんな家に住んでいるか?」「どこにオフィスがあるか?」「どんなオフィスか?」は大事だと思います。
 
一度、考えてみてください。
 
『夢と金』西野亮廣
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