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今日は、「ようやく趣味と呼べるものを見つけた」というお話しです。
 
 
「最近、ハマっているものは何ですか?」という質問を、時々いただくのですが、これ、非常に難しい問題でして…というのも、おそらく、ここで求められている答えは『趣味』に分類する何かだと思うんですね。
 
 
でも僕の場合、たとえばお笑いが好きだから芸人になって、チマチマ作るのが好きだから絵本作家になって、映画を作るのが楽しそうだから映画を作って、ミュージカルも、歌舞伎も、その調子でやっています。
 


 
つまり、趣味でスタートしたことが結果的に仕事になっちゃってるので、「ハマっているもの」と訊かれると、返事は「今やっている仕事」ということになるのですが……でも、たぶん、そんな答えは求められていない。
 
 
そういうのじゃなくて、ヨガとか、ゴルフとか、プラモデルとか、そういったものを求められている。
 
そう考えると難しいんです。
 
近々、オンラインサロンの方でお話しする予定ですが、今、僕、ちょっと面白いNFTを仕込んでおりまして、これも本当に単純な興味(面白そう!という理由)で始めたんですけども、ですが、これに熱中すればするほど、たぶん結果的に仕事になっちゃうんですよね。
 
そうなると、NFTも趣味とは呼べない。
 
周囲はそれを趣味とは認めない。
 
 
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ようやく『趣味』と呼べるものができました!
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そんな調子で、「ボクが純粋な趣味としてハマっているもの」って、仕事としてカウントされてしまうものばかりなので、これまでずーっと見当たらなかったのですが……実はココにきて、できたんです。
 
趣味と呼べるものが。
 
それが何かと言うと、『町づくり』です。
 
趣味にしては少しだけ規模が大きい気がしますが、めげずに話を聞いてください。
 
 
過去、キンコン西野が「町を作る!」と、ほざいていた現場を目撃した方もいらっしゃるかもしれませんが、僕、数年前から少しずつ少しずつ、町づくりの準備を進めていたんです。
 
そして、先々週あたりから工事がスタートしたのですが、これがもう楽しいのなんのって!!
 
僕、舞台セットとか作るのが大好きなのですが、あれは公演が終わるとバラシちゃう。
 
演劇&ライブ関係の方は経験していると思うのですが、終演後に舞台セットがバラされていく時って、本当に寂しい気持ちになるんです。
 
夢が覚めたような気になる。
 
でも、今回は、それが無いんです。
 
出来上がっていく様子を見て、「ああ、これ、潰されずに、そのまま残るんだ」と思うわけですね。
 
一般の方とはちょっと違う感覚かもしれません。
 
 
そして、作り始める前と、作り始めてからの気持ちの変化がありまして、それが何かというと…
 
作り始める前は、まだ「予算の回収」のことを少し考えていた(つまり仕事として町づくりと向き合っていた)のですが、今は全然違って、「予算が回収できてしまうものなんて作ってなるものか!」という逆ギレモードに入ってるんです。
 
予算回収の目処が立つものって、他と大体同じような形になるじゃないですか?
 
でも、僕、「他と大体同じようなもの」を作ることに、人生の時間を使いたくないんです。
 
盆栽にハマってる人とかって、「予算を回収しよう」なんて考えてないじゃないですか?
 
車の改造にハマっている人もそう。
 
もう「給料をそこにブチ込む! そして嫁にキレられる!!」という潔さがあって、だから、「世間のニーズって何ですのん?」という艶っぽいものができあがる。
 
 
そう考えると、趣味の定義って「予算が回収できないもの」でいいかもしれません。
 
 
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どう考えても『仕事』とは呼べない…でも、それがいい
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昔、沖縄のヤンキーが成人式で乗り回してるヤン車とかを見て凄まじくダセーと思っていたんですけど、最近は全く思わなくなって、むしろ「俺は、これが好きなんや!」と言いきっている彼らの美しさに、なんか泣きそうになるし、応援したくなっちゃうんです。
 
「俺はこれが好き」をやり切っているし、予算を回収するつもりがない潔さがある。
 
 
僕の場合は、それが『町』なんです。
 
ヤン車と少し違うのは、『町』に関しては、「近隣の皆様の理解がないと進められない」という点です。
 
アンコントロールな部分が含まれているんですが、それもまた楽しい。
 
なので、最近、挨拶まわりとかメッチャやってるんです😁
 
 
来月は、建設中の家の上からお餅をバラまく行事があるのですが、それも勿論参加して、その後は、また菓子折り持って、挨拶まわりです。
 
結構な時間を割いているのですが、これ、1円にもならないどころか、お金が出ていくものなんですね。
 
もちろん「町」ですから、「お店」に関しては予算を回収できる設定にしておかないと、いけない部分もあったりするのですが、「それはそれ」として、たとえば住宅に関してはそんなの大無視です。
 
これは、もう『趣味』と呼んでいいと思います。
 
収支を見た時に、どう考えても『仕事』とは呼べない。
 
でも、それでいいんです。
 
それがいいんです。
 
そんなドMプレイを続けていたら、最近、サロンメンバーさんの方から「僕も便乗していいですか?」とチョコチョコとお声がけいただくようになってきて、趣味が盛り上がりを見せています。
 
「この活動は、こういう狙いでやっています」と正当化しようと思えば、いくらでもできるのですが、それをやるつもりが今回だけは一切なくて、どちらかというと「浪費」に近いです。
 
僕的には「浪費」めいたものにハマったことが初めてなので、これがどこに着地するか楽しみでなりません。
 
また、途中報告を随時させてもらいますが、現場報告としましては、「一軒目の自宅の基礎工事が終わりました」といったところです。
 
続報をお待ちください。
 
キンコン西野の趣味なので、たぶん、それなりに面白いことになっていくと思います。
 
 
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