今日は、「『知らなかった』で逃げようとする人」という話をしたいと思います。
昨日、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』に、「動画時代の権利とお金」という記事を投稿したんですね。
多くのコンテンツメーカーが、「自分の取り分を最大化する為の権利の握り方を間違っていると思いますよ」という内容で、結構エグい(踏み込んだ)ところまで話しているので、ここでは、お話しできませんが、一つだけ言うと、その記事の最後は「『知らなかった』は罪だ」という言葉でまとめたんです。
これに関しては、ずっと前から疑問に思っていて、そして、とっても大事なことだとも思うので、ちょっとだけ共有させていただきたいと思います。
僕らって、「知らない」ということで失うもの、守れなくなるものって、確実にあるじゃないですか?
めちゃくちゃ分かりやすいところでいうと…
今って、「昔は治すことができなかった病気」が治せるようになりましたよね?
これって、すごく当たり前のことですが、「治し方を知っているから助かるようになった」わけで、治し方を知らなかったら、助からない。
だから、僕らは病気になった時に治し方を知ろうとする。
たとえば、愛する我が子が突然の高熱にうなされたら、まず「突然 高熱」で検索すると思います。
そして、病院に駆け込むのか、あるいは薬を飲むのか、とにかく対処法を知ることで、我が子を命懸けで助けようとしますよね?
しますよね?
我が子が苦しんでいるのに、何もせず、「いやぁ、治し方を知らなかったんだよぉ〜」とか言わないですよね?
あるいは、病気で苦しんでいる我が子を助ける為に奔走する親を捕まえて、「意識高い系かよww」とか言わないですよね?
そんなヤツ、だいぶ、頭おかしいじゃないですか?
ところが仕事の話になると、多くの人が、普通に「知らなかったよ〜」で片付けようとする。
当然、それによって、あなたを支えてくれているスタッフや、家族を守れなくなるわけです。
もっと前にクラウドファンディングのことを知っていれば助けられた想いがあったかも知れない。
もっと前にブロックチェーンのことを知っていれば助けられたスタッフの生活があったかもしれない。
そして、それらは、確かに、当時、その名前を聞いていた。
耳には入っていた。
だけど、知ろうとしなかった。
にも、関わらず、こう言う人がいる。
「だって、知らなかったもん」
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守りたいものがあるなら、「知ろうとする」べきだと思う
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今、ググればいくらでも答えが出てくる時代です。
僕が、前から思っている疑問というのは、「知ろうと思えば知れたのに、知ろうとする努力をしなかったのは、オマエだろ?」ということです。
「メディアの報道を鵜呑みにして、
知る努力を放棄して、
学びに時間をかけている人間を「意識高い系」と揶揄して、
鼻水垂らしながら、ダサい服を着ながら、
知らないことによって、スタッフと家族の安心・安全を壊したのはオマエだぞ?」と。
知ることができなかったのならば、「知らなかったから」は通用すると思うのですが、
知れるチャンスはいくらでもある。
要するに、「知る努力をするのが面倒臭かった」だけだと思うんです。
そんなの、ちっとも優しくない。
家族の未来よりも、スタッフの生活よりも、自分の「面倒くさい」を優先しちゃっている。
知らないことがあることは一つも悪くないと思うんです。
僕も、知らないことだらけです。
ここで言っているのは、「それを知ることで守れるものがあるのに、それを知らないまま放置するのはどうなんだ?」という話です。
・どうやら、あの人は上手くいっている。
・うまくいっている期間も長いので、どうやらマグレじゃなさそうだ。
・どうやら再現性がある。
…という時に、
「どうせ、何かズルをしてるに違いない」といった調子で、「知ること」を放棄するのと、
「あの人は、どんな努力をしているのだろう?」といった調子で知ろうとするのとでは雲泥の差で、当然、
守りたいものがあるのであれば、後者のスタンスを取るべきだと思います。
「その成功には、裏技なんて無かったんだ。ただ、当たり前のことを当たり前にしていただけなんだ」と知ることだって、とっても大切なことですよね。
僕はよく、「否定することは構わない。ただ、知らないものは否定するな。知ってから否定しろ」と言っているのですが、
知らないものを否定して、散々笑いものにしておいて、
その知らないものが生存戦略のメインストリームに上がってきて、自分もそれに手を出さなきゃいけなくなった時に、「そういうことだったのか、いやぁ〜、知らなかった(笑)」と言っている人って、あまりに多くないですか?
「たまたま知らなかった」みたいな逃げ方をしてるけど、厳密に言うと「知ろうとしなかった」であって、「自分が守るべき家族やスタッフを見捨てた」ということで、ここの罪はウヤムヤにしない方がいい(今日で終わりにした方がいい)と思いました。
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