本題に入る前にお知らせを二つさせてください。


ノンスタイル石田君と二人で呑みながら喋るオンラインイベント『ノンスタ石田×キンコン西野 呑みながら喋るエンタメの未来』が2月12日にございます。



ごめんなさい。
昨日の放送で「14日」と言ってしまったのですが、アーカイブが「14日」まで残るということでした。 
あらためて、生配信は【2月12日18時30分】でございます。


同期であり、20年来のお友達の石田君と二人で、これからのエンタメについて、あれやこれやとお話したいと思います。

こちらの参加チケットは、2月2日〜2月10日の『映画 えんとつ町のプペル』のチケットの半券となっておりますので、2月10日までのチケットをお持ちの方は捨てずに残しておいてください。


詳しくは、『映画 えんとつ町のプペル』の公式ホームページでご確認ください。

(※こちら→)https://poupelle.com/news/?p=817 




そして、お知らせの二つ目です。


今夜8時に配信される、東野幸治さんがYouTubeでやられているラジオ番組『東野幸治の幻ラジオ』に出させていただいております。


もともとは、東野さんの『映画 えんとつ町のプペル』の感想にクレームを入れる予定で、「ラジオに呼んでください」とお願いしたのですが、そこから収録までの間に吉本興業を辞めちゃったので、それについての話もさせていただいております。


でも、いろんなメディアや憶測記事で書かれているみたいに何かトラブルがあったわけでは本当になくて、今後の仕事の進め方を話し合って、双方合意の上で「西野亮廣個人のマネージメント契約を終了した」というだけなので(※コレを「円満アピール」と言われるもの少し違和感)、皆様が期待しているほど、そこの話題のボリュームは無いと思います。


そんなことより、放送の最後で、東野さんがとんでもないことをしているので、そちらに注目です。「この先輩、本当に頭がおかしいんだな」とあらためて思いました。

『東野幸治の幻ラジオ』は今夜20時配信です。お楽しみに。


そんなこんなで本題です。


今日は『「最新」を前面に押し出すビジネス書はどうなるのか?』というテーマでお話ししたいと思います。
これはもう、情報感度高めの方の中ではこすり倒されているネタではあるのですが、「2020年」だったか、「2020年下半期」だったか、ちょっと期間は定かではないのですが、とにかく、ここ最近のある一定の期間の「ビジネス書売り上げランキングTOP10のほとんどが、その年に出た本ではなくて、過去に出版された定番本」という結果が出たんです。


コレは結構重く受け止めなきゃいけないことで、そもそもビジネスって、今のトレンド、もしくはコレから来るトレンドを押さえておかなくちゃいけないのに、買われているビジネス書は「過去の本」ばかりなんです。


言い換えるとですね、「今のトレンド、もしくは少し先の話題の仕入先としては『ビジネス書』が選ばれていない」ということですね。


これは、僕自身、ビジネス書を出しながら、オンラインサロンをやっているので、すっごい分かるんです。

僕自身、現場で仕入れた一次情報はオンラインサロンで出しているんですね。
https://salon.jp/nishino 



オンラインサロンの中では「今、こうなってます」「なので、次に、この打ち手を試してみます」みたいな現在進行形の情報が飛び交っています。

書籍にしようと思ったら、やっぱり、編集や印刷といった作業が入ってくるので、どれだけ急いでも1〜2ヶ月は遅れるんです。


今の時代、「1〜2ヶ月の遅れ」は致命的で、僕、二ヶ月ぐらい前に出させていただいた『テッパンいただきます』という番組で、「次は『音声』の時代が来ます」とめちゃくちゃドヤ顔で語っているのですが、もう今となっては、そんなこと言えないじゃないですか。
皆、「clubhouse」をやってるので。





でも、下手すりゃ、二ヶ月前に書かれて、今月出るビジネス書に「次は音声の時代がくる!」みたいなことが書かれている場合もあるわけで、そうなると、そのビジネス書は、もう「古い」んですね。



僕、いろんな出版社さんから「ビジネス書」出版の依頼をいただくのですが、やっぱり、そこを知っているから、なかなか書く気にはなれないんですね。


先々月出した『ゴミ人間』も最初は、「『映画 えんとつ町のプペル』をヒットに導く最新マーケティング」がテーマとして出されたのですが、「いやいや、それは古くなるので、そんなことよりも、『映画 えんとつ町のプペル』に到るまでの、僕の想いや、思い出を語らせてください」とお返しして、「ビジネス書」から、「エッセイ本」に変わったんです。

 



それでも相変わらず「新しくて、面白いビジネス書」はあるにはあるのですが、まぁ、世の中の人が「ビジネス書」にトレンドを求めなくなってきているのは、すっごくよく分かります。


そこにきて、clubhouseじゃないですか。


「ビジネス書」にまだ優位性があったのは、ちょっと逆説的ですが、著者が「口下手」だということだと思うんです。


「仕事ができる/できない」や「最新ビジネスに関する知識がある/ない」と「文章(表現)力がある/ない」は別物で、だからこそ、「ここは、こういう風に伝えましょう」という編集者の力が必要になってくる。
中には、伝えることを伝えて、ライターさんに書いてもらい人もいる。


編集者さんやライターさんとの会わせ技一本で「ビジネス書」は価値を保っていたのですが、clubhouseみたいなものが出てきてしまうと、「もう、ビジネス書を書きそうな人のclubhouseをチェックしていたらいいじゃん」という話になってくる。


だって、そこにはキチンと話の聞き役がいて、話を聞き出してくれる。
分からないことがあれば、その場で「どういうこと?」というやりとりが生まれる。


ビジネス書作家がYouTubeで一人で発信したら、「なんか、まどろっこしいな」という内容になることがあったりしますが、clubhouseは雑談なんで、それがない。

 
ぶっちゃけ最新ビジネスの情報が仕入れられるのって、これまで「呑み屋」だったんですよ。

夜な夜な起業家が「呑み屋」に集まって、その雑談の中で、「次にこんなサービスを始めようと思うんねん」という話になる。そこが一番新しかったのですが、それをclubhouseがやり始めていて、こうなってくると、いよいよ「最新のビジネス書」に価値を持たせるのは難しくなってくる。


アレだけビジネス書を出していた幻冬社の箕輪さんが今、『サウナランド』というサウナの本に本腰を入れていらっしゃるのですが、それって、象徴的な出来事だなぁと思います。



ビジネス書の最前線で走って来られたから、僕らよりも余計に強く思うところがあったのでしょう。



…という時代に入ったということを踏まえた上で、それでも話題になる「最新のビジネス書」というのが時々出てくるので、これは絶対にチェックしといた方がいいと思います。

最新トレンドが取り放題のこんな時代に、話題になる最新のビジネス書は特に「本物」だと思います。

 



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