本題に入る前に近況報告をさせてください。


「『映画 えんとつ町のプペル』をお客さんと一緒に観る企画」の全国行脚が続いております。
先々のスケジュールをお伝えしますと、まずは本日(24日)。

「TOHOシネマズ六本木ヒルズ」で「12時45分」の回と「17時50分」の回の計2本。
今日は同じ劇場で二回観ます。




そして明日(25日)は愛知県の「安城コロナシネマワールド」で、15時55分の回を観ます。

こちらは特別音響システムの「重震シアター」となっておりまして、それがいかほどのものなのかを確認しに行こうかと。できるだけ音が大きかったら、嬉しいです。




そして明後日(26日)は静岡県の「シネシティザート」で、なんと朝の10時20分の回を観ます。
静岡の平日の朝の映画館に行ってみます。
前回も群馬の平日の朝にチャレンジしてみたのですが、それと同じような感じです。

はたして、一緒に観てくださるお客さんがいるのかどうか分かりませんが、とりあえずアタックしてみます。

こちらの「シネシティーザート」さんも特別音響システム「重低音体感上映」となっていたので、それがいかほどのものなのか?を体験しに行ってきます。

お時間合う方は、是非、一緒に映画を観ましょう。


 



感染症対策で、握手をしたり、サインをしたり、写真を撮ったり、お手紙を受け取ったり、お喋りをしたりすることはできませんが、全力で会釈させていただきますので、何卒、よろしくお願いします。

 

そして、近況報告の二つ目。

 
昨日、「TOHOシネマズなんば」で2回、そのあと、「TOHOシネマズ梅田」で1回、計3回、『映画 えんとつ町のプペル』を観てまいりました。

もう、本当に、本当に、本当に最高でした。

「TOHOシネマズなんば」が最高なのは前から分かっていたんです。
おそらく、僕自身、一番通っている劇場で、本当に音が最高なんです。もう、容赦ない。
ガツーンとぶつかってきて、一気に作品の中に引きずり込んでくれる。

今回もそれを味わって、あらためて最高だなぁと思いました。

 
問題は、そのあとの「TOHOシネマズ梅田」です。

公開4週目というこのタイミングで、「スクリーン1」という、客席733席の巨大スクリーンに移動したので、「それはもう観とかなきゃいけないだろう」と思って、急遽、行ってみたのですが、もう泣きそうなぐらい最高でした。

 
これ、昨日、あの場に居合わせた733名全員が同じ感想を持ったと思うんですが、なんかね…とってもとっても「エンタテイメント」でした。

エンタメを面白くさせている要素の一つに、「たくさんのお客さんが一つの方向を向いている」というのがあると思います。

舞台とか、サーカスが始まる前って、まもなくステージ上で行われるパフォーマンスに、皆が期待をしていて、それって、目に見えるものではないのですが、しかし、「ひしひし」と伝わってくる。

目的がバラバラの集団と、一つの目的に向いている集団とでは、声を発しなくても、放っているオーラが全然違うんです!

 
昨日の「TOHOシネマズ梅田」は、明らかに、それで、733人全員が同じ方向を向いて、「さぁ、楽しませてくれよ」と期待していて、それが客席に充満していたんです。

これ、「数」が生み出したものもあると思っています。あの人数が一つの方向を向くことで生まれる迫力がある。

 

そんな中、上映がスタートしたのですが、超巨大スクリーンから、大きな音が出るんです。
これぞ「映画」という迫力で、733人を飲みこんで、一気に駆け抜けた。

僕は、この日、3回目だったのですが、それでも全然、興奮して観ることができて、なんか泣きそうになっちゃいました。本当に最高でした。本当に。

 

もし、来週末も「スクリーン1」で上映されるようなことがあれば、もう一度、確実に観に行きます。

お時間合う方は是非、ご一緒しましょう!!

あの、圧倒的なエネルギーは絶対に絶対に体験しておいた方がいいと思います。
ていうか、今日でも、お時間あるうちにTOHOシネマズ梅田の「スクリーン1」を体験してください。

本当に最高なので、是非。




 

そんなこんなで本題です。

 

今に始まった議論じゃありませんが、しかしながら、このコロナ禍で、YouTubeに参戦するタレントが増えて、「芸能事務所って必要なの?」という疑問が加速した感はあります。

先日、退社したオリラジの中田君のことで、チラッと話題になっていましたが、たとえば吉本興業は、YouTubeの売り上げの何割かを持っていくんですね。

で、僕は、そもそもYouTubeを活動のメインにおいておりませんし、吉本興業を応援するのが趣味なので、「お好きにどうぞ」という感じですが、でも、普通に考えたら「YouTubeの売り上げを所属事務所が持っていく」って変な話で、そこには「その対価は何なの?」という疑問があるじゃないですか?

「売り上げのパーセンテージを渡す代わりに、何をしてくれるの?」という。

 

テレビの場合は、テレビ局とのパイプ役になってくれているわけで、そこのランニングコスト代として、タレント側が事務所に手数料を渡すのって、すごくよく分かるのですが、YouTubeの場合は、タレント本人が動画を作って、タレント本人が宣伝をして、タレント本人が視聴者を掴まえてきているわけで、言ってしまったら、事務所は特に何もしていないんですね。

そんな中、「売り上げの○割は事務所に納めてもらいます」とか言っちゃうと、そりゃ、YouTubeが盛り上がっているタレントほど、支払いが大きくなるわけですから、事務所に対する疑問が大きくなるのは当たり前だと思うんです。

 

最低でも、累進減税(?)のようにして、チャンネルが大きくなればなるほど、事務所に支払うパーセンテージが小さくなるようにしていかないと、影響力を持ったタレントから順に事務所を辞めちゃう。


先日、「キンコン西野とオリラジ中田の違い」みたいなニュース記事があって、そこで、「キンコン西野はお金のことを何も言わないのに、オリラジ中田はYouTubeの売り上げの取り分を事務所に渡そうとしない」みたいに書かれていたのですが、それって、YouTubeを生業としているか否かで大きく違うと思うんですね。

並べて語るものじゃない。

僕が中田君の立場なら、中田君と同じことをしていたと思います。

「所属事務所がYouTubeの売り上げを取る」って、それぐらい異常なことなので。
「メルカリで古着を売ったら、売り上げの30%は事務所に納めてください」みたいな。
「マジで、なんで?」です。

 
今、芸能事務所って、かなりの岐路に立たされていることは間違いなくて、「どうやって残っていくか?」を真剣に考えなきゃいけない。

で、僕が芸能事務所の社長だったら、どうするか?を考えたのですが、まず最初に手をつけるのは、「タレントが自分でお金を作り出せるプラットフォームを作る」ですね。

 

吉本興業の場合でいうと、「SILKHAT」というクラウドファンディングのプラットフォームを持っているのは、メチャクチャ意味があって、「SILKHAT」が盛り上がれば盛り上がるほど、吉本興業は安定するので、ああいったものを、他にも作った方がいいと思います。

 

そんなことは吉本興業側もわかっていて、だから、吉本興業はオンラインサロンのプラットフォームを自社で立ち上げたと思うのですが、見よう見まねで作っちゃっているので、全然、ダメなんです。

こんなことを言うのもアレですが、「オンラインサロンのプラットフォームを立ち上げる時に、何故、西野に相談しなかったんだ、お父さん!」というのが僕の本音です。

 
「お前の会社の中に、世界で一番、オンラインサロンに強いやつがいるぞ」じゃないですか。

ここに関しては「もうっ!」と思ってます。
変なプライドを持つな、と(笑)


まぁ、いずれにせよ、これからの時代、プラットフォームを持たない芸能事務所はどんどん厳しくなっていくし、プラットフォームを作ったことが無い人や、プレイヤーになったことが無い人同士で、「こうじゃね?」と会議をしても、正解は出せないので、プラットフォームを作る時は、「そのジャンルに詳しい人物に素直に意見を聞きにいく」というのが大事になってくると思います。


一応、吉本興業に関しましては、僕の中では「実家」のような位置にありますので、「もうっ、お父さん!」と思いながらも、しばらくは応援して行きたいと思います。

 



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