今日はメインで話したいことは後半にまわして、まずは活動を御報告させていただきます。

月額590円のYouTubeのメンバーシップ『スナック西野』の会員が、初回配信を終えて8000人を突破しました。
本当にありがとうございます。

 
 
ここで、あらためて、『スナック西野』のコンセプトをご説明しておきたいのですが、僕、よくお酒を呑むのですが、呑んでいる時って、色恋についてどうこう話すこともなく、噂話や愚痴をこぼしたりすることもないんですね。

呑んでいる時は基本、友達のお仕事の相談を受けて「それだったら、こうしてみたら?」と提案したり、「一緒に○○しようよ」という話をしたり、とかく仕事の話で、また、ここから生まれることが少なくない。

 
これまで、その瞬間に立ち会っている人って、本当に仲の良い友達だけだったのですが、ここって、めちゃくちゃ価値があるなぁと思って、ここを切り取って、一つの番組にしようと思い立ち上げたのが『スナック西野』です。



なので、ゲストで来られる方も今の所は僕の呑み友達で、初回が幻冬社の箕輪厚介さん。

第二回ゲストが蜷川実花さん。
第三回ゲストが音声メディア「Voicy」代表の緒方さん。
現在、スケジュール調整中ですが、先々決まっているのは、SHOWROOM代表の前田裕二さん。
そして、堀江貴文さん。

あとは、日頃、一緒に汗を流しているウチのスタッフの皆様も順番に出て頂こうかと思っています。

「西野がやっているイベント空間がどう作られているか?」とか、
「西野の出版がどう進められているか?」とか、
そういった踏み込んだ話も、普段は、なかなかできないので。



 
んでもって、この『スナック西野』の売り上げの使い道について、あらためて明らかにしておきたいのですが、ゲストの方とスタッフさんのギャランティを引いた残りの分に関しては、全額支援させていただきます。

「支援」といっても基本は自分の活動を絡めた支援なので、キチンと僕にも取り分があるので、「支援疲れ」みたいなのが起こらないようにしています。



今だと、映画『えんとつ町のプペル』のチケットをプレゼントすることに使って、映画が終わったら、友達の挑戦に支援させてもらったり、あとは、被災地とかスラム街の子供達に支援させてもらったり、まぁ、その都度都度で使い道を公表していきます。

なんか最近はNPOみたいになってきています。

 
以上が『スナック西野』の大まかなコンセプトで、ここからはYouTubeに関して今、ボンヤリ思っていることをお話ししたいと思います。

 

タレント業って、いわゆる「本番」が、表に出る仕事じゃないですか?

「仕事をする」というのは、基本、「舞台に立つ」とか「テレビ・ラジオに出る」とか、それこそ「youtubeに出る」とか、まぁ、「ブログを書く」というのもあるのかな。
そういった感じで、発信している時間を「本番」と呼んでいる。

なので、お客さんも、そこを見て「あの人、働いているなぁ」と判断されると思うのですが、僕の仕事というのは、そことちょっと違っていて、基本、仕事中(本番中)は発信していないんです。

作業部屋に籠って、チマチマと筆を走らせて、思考を働かせるのが、僕の仕事のメインで、それが一日の大半を占めるのですが、その時間というのは、ほぼ誰ともコンタクトをとっていないんです。
仕事中は世間と繋がっていないんです。

 
この時間で、絵本を作ったり、映画を作ったり、また、それらを作る為の調べ物をしたりしているので、ここが削られるのが一番の痛手なんです。

僕のYouTubeはVoicyのコピペで、本当に申し訳ないなぁと思うのですが、やっぱりYouTubeの配信にまとまった時間を割けないんです。
厳密に言うと、「YouTubeの配信とYouTubeの配信をする為の準備」に時間を割けない。


なので、半ば強制的に「チャンネル登録者数」とか「再生回数」の競争から降りることになる。
それらを取りに行くなら、それらを取りに行くような準備をして、それらが取れるような発信をするので。

しかし、申し上げましたとおり、僕のメイン業務はそっちじゃないから、いわゆる皆が参加している「数字」の勝負に参加できていないんですね。

たまたま、そのポジションにいるだけなので、その自分を肯定するつもりも無いのですが…
ただ「再生回数を稼ぐぞ」という欲がない分、かなりフラットにYouTubeの今の状況を見れていると思います。


その観点から思うことがありまして……


多くのYouTuberさんがメインチャンネルとサブチャンネルと持たれているように、遅かれ早かれ多くのYouTuberさんが、「メインチャンネルと有料チャンネル(メンバーシップ)を持とう」と考えると思うんですね。
あと、半年~1年すれば普通になると思います。

すでに、ビジネス系YouTuberさんの場合は、「メインチャンネルで浅めの情報を発信して集客をして、有料チャンネルの方で濃い情報を発信する」という定番の流れができています。

エンタメ系YouTuberさんが、これをやろうと思った時に、結構、弊害になってくるのが「サブチャンネル」の存在だと思っています。
言ってしまったら、「サブチャンネル」って「裏側」の感じあるじゃないですか。
「楽屋」的な。

そこには、(たしかに)めちゃくちゃ価値がある。
それこそ僕の場合は、そこが『スナック西野』という形で有料チャンネルになっている。

エンタメ系のYouTuberさんの場合は、メインチャンネルが一番濃くないとダメで、その人の裏側(メイキング)には価値があるのですが、しかし、そこは(すでに)サブチャンネルで出してしまっている。
 

となると「有料チャンネルで何を発信する?」という問題が必ず出てくる。

その時、裏側を発信しているサブチャンネルと閉じて、「これからは、このサブチャンネルを有料にします」といっても、ファンの方がそれを許さない。
たぶん、反発が生まれます。

 
実は「有料化」を認めるのは「理屈」じゃなくて、「雰囲気」で、「そりゃ有料だよね」と皆が思えば有料になるし、「無料でしょ」と皆が思っているものを有料にするのは、なかなか難しい。

「レジ袋」なんて、まさに。


となってきたら、すでにサブチャンネルを作られているエンタメYouTuberさんって、広告の呪縛から抜け出すことがかなり難しいなぁと思っています。

もちろん、それでも、大きな影響力を持たれている方は、そこを突破できると思うのですが、端から見ていると、「これから行くぞ」と思われている方は、「サブチャンネル」の取り扱いには注意した方がいいんじゃないかなぁと思っています。



西野亮廣(キングコング)

 


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