ここのところ、ほぼほぼ毎日、サロンメンバーさんの会社・個人のコンサルをやらせてもらっています。



これは現在実施中のクラウドファンディングのリターンなのですが、下心を話した方がいいと思うので、正直にお話しします。



このコンサルの売り上げは全て映画「えんとつ町のプペル」のチケットを子供達にプレゼントすることに回されます。

つまり、コンサルにかこつけて、映画のチケットを毎日せっせと売っているんです。




やっぱり、たくさんの人の想いがのった作品なので、「一人でも多くの人に届けたい」という気持ちが強くて……あの手この手でチケットを売っています。



映画公開までには僕個人で10万枚のチケットを購入&プレゼントする予定です。


一人で10万枚というのは、なかなか果てしない数字なのですが、リーダーが一番手売りしていたら、チームが締まるじゃないですか?


そういう下心もあります😊





…ここでお聞きしたいのですが、今、正直に下心を白状した僕のことを嫌いになりました?


おそらく多くの方が、僕の責任や焦りを理解してくださったと思います。



もしかすると、下心を白状する前よりも応援するモードが入った方もいらっしゃるかもしれません。




これが、とっても大切だよ…というのが、今日の話です。




結論を先に申し上げますと、「相談者は下心を隠してはいけない」です。



コンサルら相談者が解決したい問題を、あの手この手で解決していく作業(解決する方法を提案する)作業です。
そのコンサルをしていて本当によくあるのが、「話を進めていくうちに、『どうやら問題が違った』ということが発覚して、そこまでの全てが取り越し苦労になる」という事故です。




たとえば、「出版業界を盛り上げたい」というのと「自分の作品を売りたい」というのは、まったく別の問題ですよね。



「出版業界を盛り上げたい」という相談があった場合、出版業界を盛り上げたいのであれば、村上春樹さんの本の宣伝のお手伝いをボランティアでやればいいじゃないですか?


売れない本を売ることに時間を割くよりも、村上春樹さんの本を売ることに時間を割いた方が、よっぽど本屋さんに足を運ぶ人が増えて、出版業界にお金が落ちる。




…みたいなことを提案しても、相談者がずっと「う〜ん」をといった感じでシックリきていなかったりするんです。


その後も、あの手この手で出版業界を盛り上げる策を提案し続けるのですが、どれもシックリきてもらえない。


 



で、よくよく話を伺っていくと、「ぶっちゃけ出版業界の盛り上がりは後回しでよくて、それより何より、自分の作品を売りたいです」ということが発覚する。




それって、「最初に言ってよ」という話じゃないですか。



『北海道に行きたい』と聞いたから、そこから逆算して、「京急鉄道」か「東京モノレール」に乗って、羽田空港の第1ターミナルに行って、○○時の飛行機に乗って…といった感じで乗り物と道順を考えていたのに、

よくよく聞いていくと、『実は、山梨に行きたいんです』というチャブ台返しをお見舞いされた感じです。



この瞬間、羽田空港に向かう道を考えていた全ての時間が無駄になるんです。


 



過去にも1時間のコンサルの間のラスト10分で、本音を白状されたことがあって、それまでの50分が全部無駄になったことがあったんです。


これ、メチャクチャ勿体無いですよね。




で、ここで「こういうことがあるから、相談する時は、キチンと本当のことを話そうね」と話を終わらせるのは少し乱暴だと思っていて、「なんで最初から本当のことが言えなかったのか?」を掘り上げて、その原因を潰した方がいいと思うんですね。




書籍の話に戻すと、「なぜ、最初から、自分の作品を売りたい」と言えなかったのか?


もう、この理由は「悪く見られたくない」の一点だと思います。

「ガメツイ奴だと思われなくない」的な。



だから、下心を隠して、ありとあらゆるオブラートで包んで、「出版業界を盛り上げたい」みたいな全然違うテーマに仕上げてしまう。





でも、冒頭申し上げましたが、下心を正直に白状した人のイメージって下がらないどころか、むしろ、好感度が上がる。



「よそでは言えないのですが、お恥ずかしい話、ほんと、僕、売れたくて…業界を盛り上げなきゃいけないことは重々承知しているのですが、それより何より、僕が売れたくて……」と相談してくる人、めちゃくちゃ可愛いじゃないですか?




なので僕からお伝えすることは一つ。



「相談を持ちかける時は、正直に下心を白状した方が寄り道せずに問題解決に向かうし、何より、正直に下心を白状したら好感度が上がるから、正直に下心を白状した方がいいよ」



です。




是非、一度、試してみてください。






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