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気が付いたら7月で、もう2020年も後半戦に入っているんですね。

いつもは「方法論」ばかり話していますが、それだけだと体温が無くなってしまいそうなので、今日はお休みして、2020年後半戦に向けての所信表明めいたものをしたいと思います。

 

この文書はファンの皆様以外に、きっと、スタッフやオンラインサロンメンバーにも読まれてしまっていて…なので、こんな話をするのも少し恥ずかしかったりもするのですが、面と向かって話すのはもっと恥ずかしいので、ここで済ませます。

 


 

2020年12月に、いよいよ映画『えんとつ町のプペル』が公開されます。


 

『えんとつ町のプペル』は、ここに到るまで8年もの歳月を費やした作品で、来年以降はウチの若手スタッフがブロードウェイでミュージカル化したり、色々と仕掛けていくみたいですが、僕が手掛ける『えんとつ町のプペル』は、今年の12月の映画公開をもって一旦終了です。


この8年という時間は、僕も作品の主人公達と同じように国中から迫害を受け、それでも前に進んだ時間でして……おかげで『えんとつ町のプペル』は自分の分身のような作品になっており、やっぱり思い入れも強いです。

一つの作品に、これだけ長い時間向き合ったのも初めてです。


もしかしたら、僕の人生で、この先こんなことは無いのかもしれません。

 


8年間の集大成となる2020年という年が自分にとって大きな大きな勝負の年であることは間違い無いのですが、どういうイタズラか100年に一度のウイルスがこの勝負の年にぶつかってきました。


スケジュールは大きく狂い、準備を進めていたプロモーションは一旦白紙になりました。


一人でも多くの方に見てもらいたいのですが、今の様子だと、映画館の座席稼働率は50%。

「チケットが完売しても、半分が空席」という状況で、ここに対する不安が無いと言えば嘘になります。

 

しかし、世の中には、そんな僕よりも、もっと大変な状況に追い込まれてしまっている人がたくさんいて、その中にはオンラインサロンメンバーさんもいます。


彼らの状況を無視して、「映画を観に来てください」というのは虫が良すぎる話だと思っています。

エンターテイメントは安心・安全の上に成り立つ代物ですから、まずは、彼らの生活のフォローが先だと思っています。


とりあえず自分ができることをやろうと思い、そこで「サロンメンバーは全員なんとかする」と宣言しました。

具体的にいうと「雇用」の問題ですね。

サロン内で「サロンメンバーを雇いたい人」と「サロンメンバーの会社で働きたい人」のお仕事のマッチングを進めていて、「緊急事態宣言」云々カンヌンがあってから、これまでに300名以上のサロンメンバーさんの雇用を創出させていただきました。

この活動は、今後も続けます。

 


コロナの被害を受けたサロンメンバーさんのバックアップが進む中、今度は、50年に1度の大雨が襲ってきました。

そして、多くのサロンメンバーさんが、その被害を受けました。


やはり、ここも後回しにするわけにはいきませんので、すぐに支援をスタートさせて、今も尚、バッキバキに復旧作業を進めております。

 



映画公開まであと半年を切って、本当なら今頃は映画一本に集中したいタイミングです。


それが、どういうわけか、そのタイミングで100年に一度のウイルスと、50年に一度の大雨が同時に襲って来た。

…まぁ、見る人が見ると「ツイていない」と思うかもしれません。


 

しかし、毎日毎日、コロナで痛んでいるサロンメンバーさんや、水害で苦しんでいるサロンメンバーさんの支援をさせてもらっているうちに、「ここで僕が映画で結果を出さなかったら、彼らが責任を感じてしまうんじゃないかな?」と思うようになりました。


「あのまま西野さんが映画に集中できていれば、こんな残念な結果にならなったかも」といった、感じなくてもいい責任を感じてしまうんじゃないか、と。

 


それを拭う方法は一つで、「映画でも結果を出す」です。

そう整理ができた瞬間に余計にスイッチが入りました。

100年に一度のウイルスに襲われた方への支援も、50年に一度の大雨に襲われた方への支援も望むところで、全員を助けて、その上で、自分の仕事でも圧倒的な結果を出すことを決めました。

 


「座席稼働率50%」とか関係ないんです。


公開前日に急に言われた話じゃなく、半年前から分かってことなので、それならそれで手を打てばいい。

分かっていたのに手を打たないのは運命の仕業じゃなくて、リーダーの責任です。

 

所信表明をまとめると、「ウイルスが来ようが、天災に襲われようが、1ミリも言い訳をせず、その全てで結果を出します」です。

 


そして最後に。

この文章を読んでくださっている方の中には、たまたまウイルスから逃れ、たまたま水害から逃れ、今の僕と同じように被害に遭われた方の支援を続けられている方がいらっしゃると思います。


これは、そんな貴方に向けた言葉なのですが、支援を続けている貴方には本業で結果を出す義務があると思います。


貴方が結果を出せば、貴方が助けた人達が今抱えている「申し訳ない」という気持ちが消えるので。

「人助け」というのは、そこまでを指した言葉だと思います。

 


新型コロナウイルス、そして令和2年7月豪雨の被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

そして、今なお最前線で戦っておられる医療従事者の皆様、泥にまみれながら復旧作業に当たられているスタッフの皆様に、最大限の敬意を以ってお礼申し上げます。

 

みんなで、頑張りましょう。

 



西野亮廣(キングコング)

 



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