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昨日、キングコングの公式YouTubeチャンネル「毎週キングコング」の収録がありました。

もう最初から腹を抱えて笑って、最後には笑いすぎて泣いちゃったんです。


ただ、そこには、お互い「相方」しかいないわけじゃないですか?

ゲストが来て、そのゲストとのやり取りで笑ったわけではなく、かれこれ20年近く一緒にいる相方のトークで笑い合っている。





すっごい、ザックリとした言い方ですが、これって梶原君と僕の間で「良い人間関係が築けているから」に他なりません。


視聴者さんもバカじゃないから流石に分かっていて、「ビジネスでボケとツッコミをやっている二人」と、「二人での会話を心の底から面白がっている二人」の違いは、目には見えないもののハズなのに、しかし、画面から滲み出ている。


そして、やっぱりお笑いコンビを応援する側としては、「二人での会話を心の底から面白がっている二人」の方が見ていて気持ちが良い。

 


昔、インパルスの堤下君と飲んでいた時に、「僕らキングコングと違ってインパルスはボケの才能もツッコミの才能もズバ抜けているのに、二人の人間関係が上手くいっていないから、二人のやり取りは、あまり笑えない」と言ったことがありました。


先に言っておくと僕は堤下君の後輩で、クソ生意気な指摘をしている上に、敬語を1文字も使っていないので、そんな奴が「人間関係」を語る資格なんて1ミリもありません(笑)


まぁ、そのことは棚に上げて、でも本音なんです。


インパルスのやり取りに対して同じようなことを思ったことがあるお客さんって、意外と少なく無いんじゃないですかね?


才能や技術ウンヌンよりも、「良好な関係が築けていない」が前に出てしまっていて、たしかに面白いんだけど、「う〜ん」みたいな。

 


お笑いコンビの例一つとっても、「人間関係」というものは技術を凌駕する力を持っていて、月並みですが、「良好な人間関係を築く」ということが、どうやらかなり重要みたいです。

 


かくいうキングコングも、「ずっと良好な人間関係が築けていたか?」というと、そんなことはありません。

僕らは七年前からYouTubeをやっているのですが、当時の二人の会話って、あんまり笑えないんです(笑)


インパルスの堤下君にコンビ関係の指摘をした時に、「実はウチもそうだと思う」という話をしたんです。

良好な人間関係が築けていないから、イマイチ笑えない。

 


それが、ある時期を境に、キングコングは「人間関係」が良くなり、相方の話で腹から笑えるようになった。

そして、それが画面からも滲み出ている。

 




じゃあ、その「ある時期」とはどこなのか?


昔から応援してくださっている方はご存知、梶原君が個人でYouTubeを始めた頃です。


これには、いくつか要因があって、一つに「梶原君が自信を身につけた」というのがありますね。

やっぱり結果を出している人間の言葉ら躊躇いが無いから「抜け」が良い。

バットを振り切ってくれる。

まぁ、これは、どちらかというと「梶原君個人の問題」ですね。

 

じゃあ、キングコングとしては、どういう変化があったのか?


これが今日の結論になると思うのですが……僕は絵本をやりながらキングコングをして、梶原君はYouTubeをやりながらキングコングをして……そうして、お互いに「自分のニーズを分散させた」ことによって、相手に求めるものが減った。





相手に腹が立つ理由を因数分解し、一言で言語化すると、「相手が自分のニーズを満たしてくれないから」に尽きます。

 


相手に求めているものが大きければ大きいほど、相手がニーズを満たせない回数が増えてしまう。

その瞬間に、人間関係に綻びが生まれる。

「なんで、○○ができないんだよ」というような。

 

人間関係が上手くいかない時というのは、どうやら相手が悪いわけじゃなさそうです。

自分には「あそこに行きたい」という目的があって、その目的を叶える仕事を一人の人間に背負わせてしまっている【システム】に責任がある。


こんなことをいうとアレですが、「毎週キングコング」が失敗しても、今の梶原と西野にとってはダメージが少ないんですね。


その他の仕事で食えているからです。


リスクや、期待を分散させて生きているから、「まぁ、これがスベっても」という考えになり、相手に求めるものが減り、結果的に相手がニーズを満たしてくれる回数が増える。

 

一人の人間に依存した生き方をしている人は、ここが上手くいない。

当時のインパルスやキングコングのように。

 


一般的な話に落とし込むと、「夫婦」というシステムって意外と酷で、自分のニーズを満たす仕事を一人の人間に背負わせているので、その分、その人に対する不満が増えてしまう。

そりゃ4割近くの夫婦が離婚するわけです。


「夫婦という形がダメだ!」と言っているわけではなくて、相手に対する不満が発生してしまうシステムを理解しておくことが、良好な人間関係を築く上で、非常に重要だという話です。




西野亮廣(キングコング)




 

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