ラオスの子供達に小学校をプレゼントしてみた


毎日毎日、朝から晩まで頑張れている理由は、「こんなことをしたら、どうなるんだろう?」という好奇心を満たす為、あとは、「承認欲求」もあるのかもしれません。
お客さんに喜んでもらえて、誉められたりすると、やっぱり嬉しいっす。

でも、頑張っている理由はそれぐらい。

頑張ったら頑張っただけ「お金」を貰えるのですが、「お金」は自分が生活していけるだけ貰えれば十分です。 

僕は、「高級車に乗りたい」だの、「美味しいものを食べたい」だの、そういった『贅沢』の類には一切興味がなく、ギャンブルもしません。

そんな奴が「お金」を貯めこんでいても仕方ないので、数年前、「いただいた『お金』は、積極的に社会に還元する」と決めました。
(#ときどき、女の子とのホテル代に使ってます。内緒だよ…)



支援先は様々。
国内の場合もあれば、国外の場合もあります。
「社会的弱者」と呼ばれる人達や、「この星の未来を担う子供達」や、そして、その子たちの教育環境に支援させてもらっています。
『税金』を使っているわけではないので、すべて、僕の独断で選ばれせてもらっています。

「ありがとう」と言ってもらえるし、お財布の中身が無くなるので「明日も頑張って働かなきゃ」と思わせてもらえるし、一石二鳥です。



『アナザースカイ』その後……

そんな中、開発途上国の中でも特に貧しい国である「後発開発途上国」に分類されている『ラオス』に小学校をプレゼントしてもらえませんか?という話を頂戴しました。数年前の話です。

学校建設となると、それなりに責任も伴いますので、まずは、現地に足を運び、現地の子供達、そして親御さんと触れ合ってみることにしました。


たしかに貧しい場所ではあったのですが、子供達は朝から晩まで、走り回り、笑顔が絶えません。
「こんな量の笑顔を見たのはいつぶりだろう?」と考えたほど。
少なくとも、ここより豊かなハズの日本では、見られません。

その時、初めて『豊かさ』というものについて、考えさせられました。

同時に、「何もなくても、これだけ笑えている、この地に、文明(小学校)を入れていいのか? それは、エゴなのではないか?」という大きな疑問も抱きました。

悶々とした気持ちのまま、結局、小学校建設(寄贈)は、見送らせていただきました。


その後、ラオスを舞台にした絵本『チックタック ~約束の時計台~』を制作。
そのタイミングで、『アナザースカイ』(日本テレビ)さんから、お話をいただいて、再び、ラオスに向かうことになりました。


あの時の子供達は、少し背が伸びていましたが、相変わらず満面の笑みで迎え入れてくれて、陽が暮れるまで、一緒に遊びました。
そこでも、やはり考えるのは、「豊かさって何だろう?」です。

その日は、村の村長さんをはじめ、子供達の親御さん達と御飯を食べました。
その席で「何か困っていることはありますか?」と訪ねると、一言、「安心して学べる学校が欲しい」と。


村に唯一ある小学校のような建物は、今にも倒れかかっていて、子供達は、その屋根の下で勉強をしています。

食事のあと、子供達にも話を聞くと、「もっと勉強がしたい」と返ってきました。

はじめて、ラオスに行った日から、学校建設については、たくさんたくさん悩みましたが、そこに住んでいるお父さんお母さんや、なにより子供達が、その未来を求めているのであれば、僕の考えを差し込む余地などありません。

すぐにスタッフさんに連絡を入れて、僕の絵本(チックタック)の印税を、ラオスの小学校建設にまわしていただくようお伝えしました。

最後の後押しをしてくださった『アナザースカイ』のスタッフの皆様にはとても感謝しています。いつか、何か御馳走します。


開校式には行けなかったけど

そうして、ラオス(ララ村)に完成した小学校。
半年前からずっと楽しみにしていた開校式には、仕事の都合で行けなくなってしまったのですが(ホントに、もう、めちゃくちゃ行きたかった!)、僕の代わりに、ウチの新入社員が行ってくれました。


僕たちのチームが作るエンターテイメントが「誰の為のものであるのか?」「何を守る為のものであるのか?」を肌で知ることを思うと、もしかすると、僕が行くよりも、これからを担う新入社員が行くのが正解だったのかもしれません。

新しくできた学校には『School of POUPELLE』という名前が付けられました。


この子達には、いつまでも、星を見上げていて欲しいし、その為のサポートは続けていきたいと思います。

今は映画『えんとつ町のプペル』の制作で、なかなか現場を離れられないのですが、映画公開が落ち着いたら、また、あの村に行こうと思います。

スタッフの皆様へ。
気をつけて帰ってきてください。
またエンターテイメントを作りましょう。


ララ村の子供達へ。
勉強頑張ってね。応援してる。


西野亮廣(キングコング)



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【西野亮廣 出演情報】

ニッポン放送開局65周年記念公演
 
◆原案:「たけしの挑戦状」
(C)TAITO CORPORATION/ビートたけし 1986 ALL RIGHTS RESERVED

◆脚本・演出:上田 誠(ヨーロッパ企画)

◆キャスト:西野亮廣 戸塚純貴 鈴木絢音(乃木坂46) 今井隆文
石田剛太(ヨーロッパ企画) 諏訪 雅(ヨーロッパ企画) 土佐和成(ヨーロッパ企画)
町田マリー 市川しんぺー 小島 聖
 
◆公演日程・会場:
<東京公演> 2020年4月9日(木)~4月19日(日) 紀伊國屋ホール
<名古屋公演> 2020年4月22日(水) 名古屋市青少年文化センター アートピア
<高知公演> 2020年4月25日(土) 高知県立県民文化ホール オレンジホール
<広島公演> 2020年4月28日(火) JMSアステールプラザ 大ホール
<大阪公演> 2020年5月2日(土) ~5月3日(日・祝) サンケイホールブリーゼ
 
◆料金:
【東京公演】一般8,500円(全席指定・税込)
【名古屋公演】一般8,500円(全席指定・税込)
【高知公演】一般7,800円 学生シート4,000円(全席指定・税込)
【広島公演】一般8,000円 学生シート5,000円(全席指定・税込)
【大阪公演】一般8,500円(全席指定・税込)
 
◆ホームページ