オンラインサロンの中の内容が不透明すぎるのも怖いと思うので、10日に1回ほど、オンラインサロン内に投稿している記事をブログにアップしているのですが、今日がその日です。
今日は1月17日にサロン内に投稿した記事「奇策を仕掛けるには『実績』と『信頼』が必要だを無料公開します。

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それでは、どうぞ。

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奇策を仕掛けるには『実績』と『信頼』が必要



おはようございます。
呑みの誘いを1日に5件も10件も断り続けるのが面倒になって、ついに、ほとんどLINEを開かなくなってしまったキングコング西野です。
来るところまで来ましたよ。

さて。

今日は「奇策を仕掛けるには『実績』と『信頼』が必要だよ」という話をしたいと思います。

お客さんとして楽しむ場合は、作品でしか会話することができない作家によるオナニー作品が見たい日もあったりするのですが、自分が表現者の時は、「一人も置いてきぼりにしないエンターテイメント」を提供することにしか興味がありません。

徹底しているのは世界観やコンセプトで、ここに関しては僕はかなり厳しかったりします。

以前、『天才万博』に出られたアーティストさんが、お客さんが場を盛り上げようとしてやった「手拍子」に対して苦言を呈されたことがあったのですが、

「お気持ちは分かります。意見としてもお聞きします。可能な限りで対応させていただきます。ただ、自分の思い通りにやりたいのであれば、御自身の単独ライブでやるか、ここにいるお客さんが『手拍子をするのは勿体ない』と思うぐらい、芸で圧倒してください」

と言ったりします(#なんて偉そうなヤツだ)。

「一人も置いてきぼりにしない」というのは、「全員の意見を反映する」ということではないんですね。
僕、この辺はキッパリしています。

映画『えんとつ町のプペル』では、「総指揮」という立場にあります。
アイコン(飾り)としての「総指揮」ではなくて、ストーリー、キャラ、アニメーション、声優さんのキャスティング、音楽、広告戦略、予算…などなど、ビックリするぐらい全ての最終責任をとっています。

自分よりも、経験も才能も専門知識もある各部署の監督(トップクリエイター)に「ここは、○○にしてください」「そんなオナニーは要らないです」と言わねばならない立場ですね。

そこで話を通すには、「ムカつくけど、西野の言うことは合ってるからなぁ…」と思ってもらうだけの実績と信頼が無くてはなりません。
そこが伴っていないと、リーダーが一人で熱くなってギャーギャー騒いでいるだけになってしまいます。

とりわけ『広告』に関しては、奇策を仕掛けることが珍しくないので、『実績』と『信頼』が、より重要になってきます。
時々、僕がやっている奇策性のある広告の上っ面だけを真似てやられる方がいらっしゃいますが、思ったほどの広告効果が出ないと思います。

おさえておかなくちゃいけないのは、『奇策』というのは、味方スタッフにとっても『奇策』だということです。
 
スタッフは、実績と信頼が無いリーダーが仕掛ける『奇策』の成果を疑っているので、全体重を乗せてきません。
『奇策』には「やりきる力」が必要不可欠なので、当然、実行部隊が半信半疑で参加していると上手くいきません。



今回の映画『えんとつ町のプペル』のプロモーションで、僕がどうしてもやりたいのは、「映画の映像データの一部を無料で一般に提供して、皆に映画『えんとつ町のプペル』の予告編を作ってもらって、各々のYouTubeにアップしてもらって、それを西野がシェアする。本当に良いのがあったら、使用料をお支払して、公式の予告編として使わせていただく」です。

国民総動画クリエイター時代の映画の予告編の正しい仕掛け方はコレだと思います。

ただ、映画というのは歴史のある業界ですので、「映像のデータを一般の方に渡して、みんなに予告編を作ってもらいましょう」と提案したところで、
「映像のデータを一般に渡すなんて言語道断!ましてや、それが広告効果があるかどうかも分からんじゃないか!」
と返ってくるでしょう。

その時に切るカードとして、
「ちなみに、主題歌のオリジナルを発表する前に、歌詞もコードも一般に提供して、皆にカバー曲を作ってもらったところ、めちゃくちゃバズって、映画の宣伝になりましたよ」
です。



映画の映像のデータをフリー素材にする為の『実績』と『信頼』づくりが、今やっている「カバー曲企画」ですね。
「カバー曲企画」をやらないと、映像をフリー素材にできないんです。

今、映画の偉いさん達グループの間では「なるほど。こういうのもあるのね」となっているので、たぶん、映像データの一部をフリー素材にすることは可能だと思います。

もう一度言いますが、『奇策』には、実績とチームメイトからの信頼が必要です。
これは、僕の仕事に限った話ではないので、どうか、いきなり『奇策』に走らずに、キチンと段階を踏んでみてください。
丁寧に段階を踏めば、いい結果が出ると思います。

映画『えんとつ町のプペル』は、全ての手を使って必ずメガヒットさせます。

現場からは以上でーす。



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【西野亮廣 出演情報】

ニッポン放送開局65周年記念公演
 
◆原案:「たけしの挑戦状」
(C)TAITO CORPORATION/ビートたけし 1986 ALL RIGHTS RESERVED

◆脚本・演出:上田 誠(ヨーロッパ企画)

◆キャスト:西野亮廣 戸塚純貴 鈴木絢音(乃木坂46) 今井隆文
石田剛太(ヨーロッパ企画) 諏訪 雅(ヨーロッパ企画) 土佐和成(ヨーロッパ企画)
町田マリー 市川しんぺー 小島 聖
 
◆公演日程・会場:
<東京公演> 2020年4月9日(木)~4月19日(日) 紀伊國屋ホール
<名古屋公演> 2020年4月22日(水) 名古屋市青少年文化センター アートピア
<高知公演> 2020年4月25日(土) 高知県立県民文化ホール オレンジホール
<広島公演> 2020年4月28日(火) JMSアステールプラザ 大ホール
<大阪公演> 2020年5月2日(土) ~5月3日(日・祝) サンケイホールブリーゼ
 
◆料金:
【東京公演】一般8,500円(全席指定・税込)
【名古屋公演】一般8,500円(全席指定・税込)
【高知公演】一般7,800円 学生シート4,000円(全席指定・税込)
【広島公演】一般8,000円 学生シート5,000円(全席指定・税込)
【大阪公演】一般8,500円(全席指定・税込)
 
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