地元のバスが壊滅的にダサすぎたから、蜷川実花さんにお願いしたら、スゴイことになった話。


お正月いかがお過ごしでしょうか?
キングコング西野です。
お正月休みの僕は、おせち料理を食べたり、初詣をしたりしながら、町を作っています。

テレビとかで、オンラインサロンメンバーと一緒に町を作っている」と言うと、「またまたぁ~(ホラを吹いちゃってぇ~)」みたいなリアクションをされるのですが、町を作っています。

「オンライン上の町」とか「概念としての町」とか「シムシティ」とか、そういうの難しいのじゃなくて、土地を買って、建物を建てるタイプの「町」です。


オンラインサロンの売り上げのほとんどは、この、町づくりにブチ込んでいます。
(※一部は、サロンメンバーの事業に出資したりしています)

町を作っていたら、「せっかくだったら一緒に作りましょうよ」と声をかけていただいたり、逆に、コチラから声をかけさせていただく機会があったりします。

そんな流れから、サロンメンバーが一丸となって、スーパー銭湯『湯櫻』の立ち上げに協力させていただきました。
おそらく、皆様が想像されている以上の規模のスーパー銭湯です。

とっても素敵な銭湯が完成したのですが、ひとつ、懸念がありました。

それは、この銭湯の広報(広告窓口)的なポジションを、広告素人の僕の幼馴染みが担当してしまっていることです。

悪いヤツではないし、利益目的でもないし、ヤル気も十分あるヤツなのですが、「広告」という(人を呼び込む)お仕事は本当に重要で、本当に知識と経験と圧倒的なデータが必要で、広告ばっかりは「ヤル気」だけで乗りきれるものではありません。
たぶん、僕が言うのだから間違いないと思います。

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幼馴染みということもあって、そこは遠慮なく言えるので、

「ヤル気があるのは分かるし、優しさで動いているのも分かるけど、人には『向き不向き』というものがあって……お前が、今のポジションを外れないと、数億円がパァーになって、本当にたくさんの人が職を失って、悲しい目に遭うから、今すぐ、そのポジションは外れた方がいいよ」

と本人に直接言ってみたのですが、本人的にはまだまだ頑張りたいみたいで(※「銭湯のオーナーに尽くしたい!」という気持ちがあるみたいで)……「まいったなぁ」と思っていました。


そんな矢先、その彼から「今度、湯櫻で送迎バスを作る!」と鼻息の荒い連絡がありました。

「バスのデザインも自分達で頑張ったよ!」
と恐ろしすぎる追加情報が入り、
「ちなみに、そのバスは、どんなデザインなの? ちょっと画像を送ってくれない?」
と訊いたところ、送られてきたのが、コレ。


な、なんだ、これ!

なんで、右と左で色が違うの?
な、何が起こってるの?

あまりにも気になったので、
「…ご、ごめん。なんか 、バスの色が半分に分かれてるみたいだけど、これは、何が起こってるの?」
と率直に質問したところ、
「バスの費用を出してくれる会社が2社やったから、2色に分けたんやでっ!」
という壊滅的な関西弁が返ってきました。


とはいえ、彼なりに一生懸命やった仕事であることは間違いないので、「予算を出してくださった会社が2社だからといって、2色にしちゃダメだよ」と優しく諭す西野氏。

そもそも「送迎バス」の目的は2つです。
一つ目は「御客様を送迎する」
二つ目は「店の看板を走らせる」
バスが『集客装置』になっていなくちゃいけないわけですね。

当然、バスが写真に撮られて、拡散された方がいいのですが、この「半分バス」は、誰も撮りません。

…違った。こっちだ↓

誰も撮らないどころか、撮られて拡散されてしまうと、『湯櫻』の評判は確実に落ちてしまいます。
少なくとも、若い子は行こうと思わないでしょう。

お手本のような「だから言わんこっちゃない!」をやりやがって、んでもって、ぶっちゃけた話、僕ら(オンラインサロンメンバー)は立ち上げに協力させてもらっただけで『湯櫻』と業務提携しているわけでも何でもないのですが、ですが、せっかくこうして出会ったわけですから、やっぱり上手くいって欲しいです。

ということで、「デザイン費用やら何やらでお金が足りなくなったら僕が出すから、バスのデザインは一旦、コチラに任せて」と言っちゃう西野氏。

本当に優しい男なのだと思います。



困った時の蜷川実花

幼馴染みに納得してもらって、バスのデザインを引き受けることになりましたが、はてさて、どんなデザインにしましょうか?
そう考えた時に、彼女の名前が出てきました。
そう、蜷川実花さんです。

銭湯の名前は『湯櫻』です。
桜と言えば蜷川実花しかいませんし、なんか蜷川実花って、こういうの、なんか面白がってくれそうな雰囲気あるじゃん!

というわけで、酔っ払ったついでに「地元のバスのデザインをやってくれない?」とお願いしたところ、「いいよー」と即答。


持つべきものは酔っ払いの友達です。
彼女には、何かしら別の形で(倍返し)御礼をさせていただきます。

さて、そんな蜷川実花さん。
映画やドラマの撮影で本当に本当に忙しい中、一瞬で、『湯櫻』の送迎バスを作ってくれました。

こちらです。
キターー(≧▽≦)ノ
これぞ、蜷川実花!

もう、本当に最高っ!!!
好きすぎる!!!

※仕事人の実花ちゃん

そんなこんなで、僕の地元・川西に蜷川実花バスが走ることが決まりました。


町で見かけたら、僕のTwitterまで送ってください。西野がニヤニヤします。
今度、彼女と一緒に乗りに行きます。
ありがとう実花ちゃん!


そして、
あのタイミングでブレーキを踏んでくれた『湯櫻』のスタッフの皆様と僕の幼馴染みにも心から感謝します。
はやく、川西に遊びに行きたいな。


西野亮廣


【オンラインサロン】
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