移動すれば、当然、知らない人や景色や文化に出会います。
このことから僕は「移動距離」と「想像力」はおおむね比例関係にあると思っています。

仕事柄、いろんな国に行かせてもらっては、いろんな人に出会い、いろんな人と同じ釜の飯を食い、カタコトながらコミュニケーションを繰り返しています。


別れを告げる時は必ず「また来るね」と約束をしています。
「いろんな国」と表現してしまいましたが、国内でも同じです。
今日はこれから富良野に飛ぶのですが、明日の朝には富良野に皆さんに「また来るね」と言っていることでしょう。

行く先々の地域で、僕らと同じような人達が暮らしていて、僕らと同じように悩み苦しみ涙を流し、歯を食いしばって生きています。
たったの一度でも、そういう人達と触れ合ってしまうと、「地域」を批判することなど到底できません。
そこには、あの時一緒に御飯を食べて語り合った、あの人が含まれているからです。


少し話は変わりますが…

Twitterのタイムラインには、今日も韓国バッシングが流れています。
中には建設的な意見もありますが、ただ「韓国」「韓国人」というだけで攻撃してしまっている人が少なくありません。

僕はフランスでスリに遭ったことがあるのですが、スリを恨むことはあっても、「フランス」や「フランス人」を恨むことはありません。
フランスには、同じ飯を食い、語り合った仲間がたくさんいるからです。
共に汗を流して絵本を作っているスタッフの中にも「フランス人」がいるからです。


韓国も同じです。
韓国語版『えんとつ町のプペル』を出版する時にお世話になった方が僕にはたくさんいます。


韓国政府や一部の韓国人が問題を起こしたところで、それはあくまで韓国政府や一部の韓国人の問題で、まさか「韓国」や「韓国人」を嫌いになることなんてできません。
できるわけがありません。
そのカテゴリーには、あの日、一緒に御飯を食べた彼らも含まれているからです。


『人の罪』と『国』を分けて考えられないことが癖になってしまっている人は、もしかすると移動距離が少ないのかもしれません。
自分と繋がりがある人がその地域にいないので、想像することが難しいのかもしれません。
そこに住んでいる人達のことを。

結婚する予定も、子供を産む予定もありませんが、もし僕に子供ができたら、たくさんたくさん旅をさせたいです。
知らない国の、知らない人に会わせて、どこの国にも、悪いヤツもいれば、いいヤツもいるということを知ってもらって、
『人の罪』と『国』を分けて考えられる大人になって欲しいな。

世界平和を祈り、今日も具体的に頑張りまーす。

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※コチラの作品には日本語訳も入っています。


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今日は『新しいプロジェクトを任せられたリーダーの役割とは?』というテーマで書かせていただきました。
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