仕事柄、いろんな国をまわらせてもらっていますが、「エンターテイメントは安心・安全な生活が担保された上で初めて成り立っている」ということを思い知らされることばかりです。

こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、正直なところ、今のような活動をする前は「戦争」や「貧困」といった問題はどこか他人事で、遠い国の話で、誰かが解決してくれるものだと思っていました。
「教育」の問題も同じように。


ただ、それらは全て“地続き”で、エンタメを届ける際にまず解決しなければならない問題でした。
その現実と直面してからというもの、問題解決に向けて歩みはじめるわけですが、応援の声も届けば、冷笑する声も届きます。
「意識高い系、お疲れ様です」といったような声です。

内容は違えど、大きな夢を描き、そこに向けて挑戦されている方や、いわゆる「社会貢献」と呼ばれる活動をされている方は、少なからず、そういった声を浴びせられていることでしょう。

ただ一つ確かなことは、「綺麗事を嘲笑う者」と、「綺麗事だと知りながらも実行する者」という2種類の人間のうち、面白くて、バカ野郎で、痛快なのは「綺麗事だと知りながらも実行する者」で、僕は死ぬまでそっち側の人間であろうと思います。

強い性欲こそ残っていますが、僕は「贅沢」の類いに一切興味がなく、独身ですので、生活費はほとんど要りません。
オンラインサロンの売り上げはエンタメの制作費に全額ブチ込みますし、本の印税を僕の銀行口座に眠らせていても仕方がないので、絵本『チックタック ~約束の時計台~』の印税は、ラオスの子供達に「小学校」をプレゼントする費用に充てることにしました。


彼らは、今にも潰れそうなオンボロ校舎で勉強をしていて、大雨の日は勉強どころではありません。


「安心して勉強ができる環境が欲しい」というのが子供達や親御さんの共通の願いで、僕の絵本の印税で事足りるのであれば、そんなものはいくらでも。



そんなこんなでラオスの小学校建設が始まりました。




小学校の完成を「今か今か」と待ち望んでいる子供達や親御さんからのメッセージが届く度に、「ギフトをいただいているのは僕の方だ」という気持ちが強くなります。

そんなこんなで、まもなく小学校が完成します。
今度の校舎は、雨にも風にも負けません。




開校式は年明けになりそうですが、必ずスケジュールを空けて、現場に足を運びます。
そして、またそこで、僕にできることがあれば、エンターテイメントにできることがあれば、お手伝いさせていただく所存です。

今回の小学校建設に力を貸してくださったスタッフの皆様、最後の後押しをしてくださった『アナザースカイ』(日本テレビ)のスタッフの皆様に心から感謝します。




来月は本当にたくさんの方々の力をお借りして、フィリピンの子供達に絵本を届けてきます。

性根がカッコつけなので、これからも全力で綺麗事を続けていくことをお約束します。
よしもと男前ランキング』の応援と同時進行で(これが大事!)、応援の程、宜しくお願い致します。


西野亮廣


【オンラインサロン】
毎日、議論&実験&作品制作&Webサービスの開発&美術館建設を進めています。
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