消費税増税で国が揺れています。
増税に対して「賛成」か「反対」かを言ってしまうと、それだけで、「敵/味方」に分かれてしまって、ここからの文章が入ってこなくなっちゃうので、そこはウヤムヤのままにして話を進めたいと思います。


お金というものは稼ぐよりも使うことの方が遥かに難しくて、僕のまわりにも「お金持ち」と呼ばれる友がチョコチョコいるのですが、毎度彼らから突きつけられるのは……お金持ちはお金を稼ぐのが上手かったから「お金持ち」になったわけではなくて、お金を使うのが上手かったから「お金持ち」になった、という現実です。

使うべきポイントで大胆に使って、“無駄遣い”を徹底的にしないのが「お金持ち」です。
ちなみに僕には「貧乏人」と呼ばれる友達もたくさんいますが、彼らは総じて“無駄遣い”を繰り返しています。

昔、タモリさんとスーパーに買い物に行った時に、タモリさんは手に取った食品の値札を見て、「ちょっと高いな」と言って、食品を棚に戻しておられました。
一方、自宅のオーディオルームには大金をブチ込んでいます。
これが「お金持ち」ですね。


まず整理しておかなくちゃいけないのは…

お金持ち≠お金を稼ぐのが上手い人
お金持ち=お金を使うのが上手い人

貧乏人≠お金を稼ぐのが下手な人
貧乏人=お金を使うのが下手な人

ということです。
このことを踏まえて、話を進めます。


  日本はなんで貧乏なの?

もう答えは出てますよね?
そうです。お金を使うのが、すこぶる下手くそなんです。

ここで、「血税を使って、アメリカから戦闘機を買いやがって」と言うつもりは1ミリもありません。
それに関して僕は門外漢で、戦闘機を買ったことがもたらす効能の全てを把握できていないので(もしかすると、そこには国民にとってポジティブな面があるかもしれないので)、そこは詳しい人にお任せします。

自分の得意分野について語らせていただくと、国が国民を巻き込んで仕掛けるイベントに投じている費用に関しては年間ウン億円レベルで無駄遣いをしていて、たとえば東京五輪のボランティア(11万人)を集めるのに(広告費に)ウン千万円を投じたと思われるのですが、勿論、あんなのはゼロ円でできて、そこに使うお金は、たとえば被災地に贈ることができました。

癌は、電通さんや博報堂さんの一流広告マンを巻き込んでいるのにも関わらず、最終決定権を広告マンに持たせずに政治オジサンが握っていることで、ここを改善しない限り、無駄遣いの無限ループです。
餅は餅屋で、「広告」は特に気をつけなければなりません。
プロジェクトに関わった全ての人を生かすのも殺すのも「広告」なので。

くれぐれも「お金を使うな」と言っているわけではなくて、「上手に使ってください」です。

きっと同じような無駄遣いが他の分野でもおこなわれていて、増税に対して「賛成/反対」の議論をすることも、とってもとっても大切ですが、今の日本を貧しくしているのは、「お金の使い方」なので、もう少しそこに議論の時間を割くと、もう少し楽しい国になるかもしれません(*^^*)

広告(人を巻き込むこと)なら、たぶん国内トップレベルで得意なので、僕でよければいつでもお手伝いをします。
当然、最終決定権を持たせてもらうことが条件ですが(*^^*)


【Voicy】『時代のニーズを把握しろ』
(パーソナリティー=西野亮廣)



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