先に謝っておきます。
あまり気持ちの良い話じゃないです。
ごめんなさい。

好きじゃないことや苦手なことをやっても(気持ちが乗らずに)先方に御迷惑をおかけするだけなので、
これまで僕は、仕事が減ろうが、人が離れていこうが、自分が好きなことだけをやり続けてきました。
これからもそこは曲げません。

ただ、

時々、当日、現場に来てみると、「オファーの内容がゴッソリ変わっている」ということがあります。

「話が違うじゃないですか」と言おうにも、「でも、ご覧のとおり、もうスタッフも集まって、セッティングしてしまっているので、そこをなんとか…」という雰囲気を出されてしまいます。

勿論、なんとかしたい気持ちはあるのですが、やりたくないこと(やっちゃいけないこと)をやったことで発生する代償を支払うのはコチラで、最終的に、そのシワ寄せは僕のことを支えてくださっている方にいってしまいます。

 
たとえば今日。

とある番組から「クラウドファンディングの支援総額が2億円を突破したことについて取材させてください」という依頼を受け、現場にいってみると、すでに台本が用意されていて……(なんというか表現が非常に難しいのですが)………その台本というのが、「『お金』を雑に扱うキャラを演じなきゃいけない台本」でした。

ただ、その場のノリで、そのキャラクターを演じてしまうと、これまで僕のことを支援してくださった方への裏切りになっちゃうので、事前の打ち合わせで正直に「すみません。聞いていた話と違うので少し困ります」とお伝えしました。

その旨を御理解いただけたようだったので、「くれぐれも…」と取材に臨んだところ、やっぱり事前に用意されていた台本通りに進行されて、「あ~あ」と思いながら、収録を終えました。

勿論、収録終わりにマネージャーを通して、正式に“お蔵入り”にしていただくようにお伝えしました。

僕の時間が無駄になったことは全然構わないのですが、お蔵入りになる映像を撮る為にわざわざお越しいただいたのが申し訳なくて。。

クラウドファンディングの支援総額が2億円を突破したことをダシにして、別の内容をメインでやりたかったのであれば、そのことを正直に伝えてくだされば、事前にキチンとお断りして、無駄足を踏ませるようなことにはしなかったので、そういうのは正直にお話しいただけると嬉しいです😢


番組制作サイドに「騙してやろう!」という意図は無かったと思います。
ただ少し、「クセ」になっているように見受けられました。
おそらく、若干あったと思うんです。
「まぁ…これぐらいの変更ならOKだろう」
が。
でも、ダメなんです。
そこの線引きを徹底してきたから、クラウドファンディングで、これだけの額が集まったんです。
オンラインサロンに、これだけの人数が集まったんです。

くれぐれも、僕が怒っているとかそういったことではなくて(本当に怒ってないっす!)、ただ、わざわざカメラを担いで足を運んでくださったのに、その映像が使えないのは、あまりにも勿体なくて、あまりにも申し訳なくて。。


あらためてルールを明確にしておいた方が良さそうです。
僕は、どれだけお金を積まれても、自分が心からオススメできないものはオススメしません。
僕は、どれだけ高視聴率番組であっても、自分の本意ではない発言を求められる番組には出演いたしません。

これに対して、これまで「使い勝手の悪いタレントだ!」とたくさんの人が離れていきましたが、一方で、この姿勢を面白がってくださる方もいて、僕は後者と共に生きていきたいです。

そして、この意思表明を「ワガママ」や「生意気」で片付ける風潮には異を唱え続けたいと思います。
きっと今日の僕と同じような目に遭って、僕と違って、声を上げられずに涙しているタレントさんは、たくさんいるので。

とは言え、本日の取材で足を運んでくださったスタッフの皆様には申し訳ない気持ちが残っています。本当にごめんなさい。

こんな思いは二度としたくないので(でも事前に聞いていた話と違えば、僕は確実にお蔵入りにするので)、約束事はキチンとしておきたいです。

今後とも宜しくお願い致します。



西野亮廣


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