「キミは1万3000人のコミュニティーを背負えるか?」
おかげさまで、最新刊『新世界』が絶好調です。
インタビュー等では生意気に現代ビジネスを語っておりますが、いやいや、今作のヒットに関しては全国の本屋さんが後押ししてくださったおかげで、僕は特に何もしておりません。
今日も支えられて生きております。
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『新世界』の第1章は、これまでに出した『魔法のコンパス』や『革命のファンファーレ』の「おさらい&確認」なので、この二冊を読んでくださった方は、第1章を読み飛ばしていただいて構いません。
『新世界』の本題は第2章からで、第2章はオンラインサロンについて語っています。
それもあって、ここ最近、「西野のサロンって、何をやってるの?」と、やたらと訊かれます。
「『月額1000円の読み物』として成立させる為に、毎朝、僕が記事を投稿していて、メンバーの9割はROM専(読むだけの人)だよ」と、お伝えするのですが、「毎朝、どんな記事を書いてるの?」と返ってきます。
「そこまで探るなら、一旦、サロンに入会して、すぐに退会してくれよ」という話なのですが、僕は意外と優しい男なので、毎朝どんな感じの記事を投稿しているかを、ここで御紹介したいと思います。
それでは、どうぞ。
11月7日の朝にサロンに投稿した記事です。
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『1万3000人を背負うということ』
11月7日(水)【投稿者】西野亮廣
『西野亮廣エンタメ研究所』のメンバーは、まもなく1万3000人。
この人数が紹介される度に、「月1000円で、1万3000人ってことは…」とサロン収入が計算されては、「いいなぁ。羨ましいなぁ~」と言われるのですが、僕は貯金や贅沢の類いには本当に興味がないので(毎日、蕎麦かキュウリかチクワでいいし、食いっぱぐれたら友達に毎晩奢ってもらうつもり!)、サロンで集まったお金は全額エンタメにブチ込んでいるし、サロンで集まったお金どころか、美術館建設でウン億円を使う感じになっちゃっています。
おそらく、その姿勢を支持していただいているので、「羨ましいなー」と言ってくる人には、「『西野亮廣エンタメ研究所』みたいなサロンをやったら、たしかにお金も集まってくるけど、○○億円ぐらい使うよ?」とお話しすると、大体は「…だったら、辞めておく」と返ってきます。
皆、首を吊るリスクをとるのはイヤなようです。
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大型サロンのオーナーが背負うもの
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これはあまり語られませんが(つーか、語れる人が僕ぐらいしかいませんが)、万人規模のコミュニティーを運営させてもらうことで、「見ることができなかったハズの景色を見ることができる」というポジティブな面もあれば、それだけの数の人生にタッチするわけですから、それだけの不幸に立ち合う機会も増えます。
重い病気や重い障害を抱えているメンバーがいて、日替わりではありますが、彼らから毎日のようにレターが届き、あまりにも非力な自分を思い知らされる毎日です。
「手術費」とかは彼らが抱えている結構リアルな問題で、ぶっちゃけて言うと僕が手術費を出すことは可能なのですが、それを毎日やっちゃうと絵本が作れなかったり、映画が作れなかったり、美術館が作れなかったりして……「サロンメンバーが抱えている悩み」と「西野亮廣が作らなきゃいけないエンタメ」を天秤にかけています。
本当は闘病中のメンバーの面会に行きたいのですが、それをやってしまうと僕の一年はそれだけで終わってしまいます。
人を助ける為にエンタメをやっているハズなのに、人を見捨てなきゃいけない場面があって、それが時には命に関わることだったりするので、毎日、胸が締め付けられます。
僕にはやらなきゃいけないことがあるのですが、とはいえ、救いの声を無視することはできないので、せめて返信をして、「うん、うん」と話を聞いてあげて、
まだ立ち上げたばかりのサービスで使いづらいところもあるかとは思いますが、必ず全て改修します。ごめんなさい、頑張ります。
不慮の事故に立ち合う場面もそれだけ多くて、そればっかりは(御家族の心のケア以外)僕にはどうすることもできないので、おいおい泣く夜もあります。
これら全てを背負うことが大型サロンのオーナーの役目です。
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それでも止めないエンターテイメント
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たくさんの人の想いを背負えば背負うほど、「エンターテイメントで世界を獲る」が義務のようになってきて、サボリ癖のある僕のケツを蹴飛ばしてくれるので、ありがたいっす。
今、兵庫県川西市に『えんとつ町のプペル美術館』を中心とした『えんとつ町』を作ろうとしていて(つーか、作り始めていて)、昨日、映画『えんとつ町のプペル』の背景デザインのチーフである佐藤央一さんに、『えんとつ町』の制作チームに入ってくことになりました。
おそらく皆さんが知っている佐藤さんのお仕事は「SEKAI NO OWARI」のCDジャケットやステージのアートワーク(舞台セット)です。
デザイナーの佐藤さんは、もともと都市デザインを学ばれていたので、得意分野は「町づくり」で、映画『えんとつ町のプペル』でも、僕が描いた町に、えんとつ町に住む人々のストーリーを乗せて、拡張してくださっています。
来月は、AR三兄弟の川田十夢さんにも現地に来ていただいて、美術館の着工までの間に展開する『えんとつ町のプペル美術館AR』の準備に入ろうかと思っております。
昔、活躍しただけで今はフンゾリ返っているオッサンクリエイターじゃなくて、現在進行形の才能を川西に投下します。
川西市長の越田さんには、クリエイターが泊まれる宿作りをお願いしに行こうと思います。
「ここは、あの○○さんが泊まった宿」が一軒あるだけで、クリエイターの卵が日本中から集まってくるので。
新宿ロフトプラスワンの宿版ですね。
面白いことをどんどん仕掛けていこうと思います。
付き合ってください。
-西野亮廣エンタメ研究所-
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