『競馬』は人生で2度だけやったことがあります。

一度目は『キングコングと12人の怒れる師匠達』というデビュー当時にやっていた番組の中で、競馬をやることになり、お馬さんのことがよく分からないので、とりあえず自分の誕生日(7月3日)に合わせて、『7-3』に張ったら、見事的中。
「万馬券」というやつで、110万円ぐらい貰えました。

その次に『競馬』をやったのは、これまた仕事で行った競馬場で、(当時、鬼貧乏人の)後輩の山口トンボ君が「西野さんの予想に、有り金の4000円を全てブチ込むので、教えてください」と言ってきて、相変わらずお馬さんのことはよく分からないので、「俺、7月生まれだし、『7』でしょ」と言ってみたところ、見事的中。

4000円が、4万4000円に化けたので、4000円を山口トンボ君の財布に入れて、「この4万円で、もう一回賭けよう!そもそも無かったお金だから!」と打診。
本人の反対を押しきって、4万円を1点買いすることに決めて、「俺、7月生まれだから、次も『7』でしょ」と言ってみたところ、見事的中。

230万円になりました。

そこで、1着~3着までを着順通りに当てなきゃいけない『三連単』というシステムを知り、面白くなってきたので、「次は①②③の三連単に230万円をブチ込もうぜ」と打診したところ、230万円を持って山口トンボが逃走。

「あ~、そういうとこなんだよオマエは。230万円を磨(す)ったネタを生むチャンスなんて、なかなか巡ってこないよ」
(#負けることを前提で話を進める西野氏)

と言いながら、次のレースを見ていたら、結果は、まさかの①②③

西野
ほらー!俺が言った①②③に賭けてたら、今、ウン千万円は手に入ってたよー」

トンボ
「だとしても、アンタ、そのウン千万円で、また一点買いして、負けるまでやらせるだろ!!」

西野
「当たり前だろ!」


そんなこんなで、『競馬』に関しては勝率10割なのですが、公営ギャンブルには驚くほど興味がなくて、それ以降も一切、『競馬』に触れてこなかったのですが、昨日、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』の中で、『競馬部』なるものが立ち上がりました。


僕と同じ価値観の人ばかりが集まっても面白くないので、『競馬部』の立ち上げを承認させてもらいました。

『競馬部』の部長は、競馬通ならご存知の、お笑いコンビ「ビタミンS」のお兄ちゃん。
先日、お兄ちゃんと一緒に呑んでいた時に「ボク、競馬の予想でAIと戦いたいッス」と言っていて、
「『囲碁』『将棋』『チェス』の【人間 対 AI】は決着がついたけど、競馬の予想は過去レースのデータの飲み込みだけでは掬えない情報があるから(当日の状態とか)、もしかすると人間に勝ち目があるのかなぁ」
と興味を持ちました。

そんなこんなで、『競馬部』を覗いてみたところ、こんなスレッドが立っていました。

次のレースがいつあるか、何という名前のお馬さんが走るのか、何も分からないまま、コメント欄に飛ぶと……

「全然面白くない予想なんですが、普通にスワーヴリチャード、レイデオロ、マカヒキ」

「ミッキーロケットにビンビン感じる」

「天皇賞・秋は昔は4番人気が連に絡むイメージ。エアグルーヴ、バブル、ステイゴールドの時代だけどwww」


わかんねぇー!
コイツら、ずーっと何言ってんだ!!

エンジニアの会話ぐらいカタカナが多いし、

「…ステイゴールドの時代だけどwww」

↑どこで笑うんだよっ!!

たぶん、俺の知ってるステイゴールドとは違うんだろ!!?
「ステイゴールド」といえばコレ!

ただ、『競馬部』の投稿を眺めていたら、見えてきたのが、競馬ファンは「ギャンブル性(勝ち負け)」ではなくて、AIが最も苦手とする「ストーリー」に軸足を置いているということ。

こんなスレッドは人間にしか立てられません。

AIで予想的中率を上げることは可能だけれど、よくよく考えると、「ハズれたー、畜生!」が笑い話になったり、そこからコミュニケーションが生まれている時点で……つまり、負けているのにメリットが享受できている時点で、『競馬』はAIでは理解が追いつかない人間の領域にあって、ここに未来のヒントがありそうだなぁと初めて『競馬』に興味を持ちました。

きっと、この先、『競馬部』で知り合ったメンバー同士が一緒にレースを観に行って、レース終わりで一緒に呑みに行って、レースに勝った人が「今日は俺の奢りだー!」とか言って、負けた人に酒を奢って……結局、勝った人も負けた人も、最終的に財布の中身は変わらなくなったりするんだろうけど、そういう無駄が人間っぽくてイイな。

オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』は、いろんなエンタメを研究&実践しています。
興味がある方は是非。

今日は、このあと『キングコング西野が仕掛ける地方創生』についての記事を投稿します。

参加はコチラから→西野亮廣エンタメ研究所