『革命のファンファーレ ~現代のお金と広告~』を出版した翌週には、『貯信時代(仮)』というビジネス書を書き上げていたんだけれど、『レターポット』や『しるし書店』のリリース前に書いたものなので、そこに綴られた文章は、まだまだ「憶測」でしかないので、出版を控えていた。



『レターポット』や『しるし書店』をリリースしてみると、やはり読みどおりのところもあれば、読みがハズレているところもあった。
なにより、そこには、想定外の「副産物」がたくさん埋まっていて、これらの「副産物」のことは『貯信時代』の初稿に織り込まれていないので、初稿は全てボツにして、ゴミ箱に捨てる前に、クラウドファンディングの支援者さんにプレゼントした。
僕の読みの甘さが露呈されてはいるが、良いように言うと1157人しか手にすることができない幻の原稿だ。

『貯信時代』は、またゼロから書き直す。

『レターポット』と『しるし書店』をもうしばらく転がして、しっかりと「計画」「実行」「評価」「改善」を繰り返せば、書籍自体は1~2日もあれば書けるので問題ない。
大切なのは「批評」ではなく、「体験談」を綴ることだ。

一応、自分もクリエイターの端くれとして生きているので、サービスを作るときは『お客さん目線』はもちろんのこと、『クリエイター目線』も入れて複眼的に設計する。
ちなみに、

最近、話題になっている『漫画村』はクリエイター目線が欠落しているので、あまり面白くはない。
タチが悪いのが、「無料公開」という単語でひとくくりにしてしまって、『漫画村』と『絵本の無料公開(お金の奴隷解放宣言)』の違いを読み取れない方が一定数いること。
無料公開分を回収する設計がされているか否かで、大きく意味が違ってくる。

僕がサービスを作る時は『運営』と『ユーザー』と『クリエイター』の三方よしが基本だ。
「出し抜く」という行為が長期的に見てマイナスになることを、革命と信用のキングコング西野はよく理解している。

しるし書店』は「売り手」や「買い手」のことも勿論考えるが、「著者」のこともそれ以上に考える。
面白い本が次々と出版された方が世界が面白くなるので、著者が割りを食うようなデザインはダメだ。

しるし書店』で、まず手をつけたのは、転売の連鎖(古本屋で買った本を古本屋で売る)を止めること。
本に線を引いたり、付箋を貼ったり、メモ書きをしたり…そういった『しるし』を入れる文化をもっともっと根付かせると、転売の連鎖を押さえることができる。

そして、今は『しるし本』を出品する時に、新品の書籍(Amazonや楽天)のリンクを、出品者の善意で貼ってもらうようにしている。

(※『本』ではなく、『メモ帳』という珍しい例↓)

(※『新品を購入する』をクリックすると…)


(※新品の販売ページに飛ぶ。これは『本』ではなくて、『ノート』という珍しい例)

『しるし本』は世界に一冊しかないので、当然、一人しか手に入れることができない。
ただ、『しるし本』の販売ページを見て、その本自体に興味を持つお客さんは複数いるわけで、こうして、新品の販売ページにお客さんを流すことで、『しるし書店』の一連の運動が著者に還元されるようにしている。

今のところ、新品の販売ページのリンクの貼りつけは、出品者の善意に委ねているのだけれど、もっともっと著者にとってプラスが出るように、『しるし本』を出品すれば、『新品の販売ページ』のリンクが自動で貼りつけられるようにしようと思っている。

(※エンジニアさんに発注したLINE↓)


『貯信時代』の初稿を書き上げた時は、ここまで思考が行き届いていなかったので、だから、書き直すことに決めた。

出し抜くのではなくて、「いかに全員が得をするか?」を徹底的に模索する。
これは、『オナニー』と『セックス』ぐらいの圧倒的違いがあって、やっぱり僕はセックスがしたい。

ていうか、セックスがしたいです。
ただただスケベな人は僕にDMください。
宜しくお願い致します。



【お知らせ】
『えんとつ町のプペル 光る絵本展in倉敷イオンモール』

3月24日は西野が参加する『制作物発表会』や『交流会』などの各種イベントがございます。

参加チケットはコチラまで→『ブルーノ




『サーカス!』