今回紹介する本は、
斜線堂有紀先生の
「君の地球が平らになりますように」 です。
欲しいのは、私のためにオーダーメイドされた愛。
表紙ポイント
斜線堂先生の本の表紙は、ミステリ作品以外は可愛いことが多いですよね。
可愛い女の子が描かれる表紙はポップさを感じる一方、内容は暴力的なまでにグロテスクな地獄。
今回もウキウキわくわく可愛らしい表紙ですね。
内容の地獄加減が楽しみです。
あらすじ
『君の地球が平らになりますように』
…絶対に自分じゃ手に届かない存在だった彼は、
陰謀論にハマっていた。
こんな私でも、今なら手が届くかもしれない。
『彼女と握手するなら無料』
…1番に愛して欲しい。
アイドルの彼女が恋人に選んだ男の本性はーー
『転ばぬ先の獣道』
… 誰もが羨む恋人は、浮気もしないしサプライズ も忘れない。
だけど、結婚だけはしてくれなくてーー
『大円団の前に死ぬ』
…ホス狂の主人公の前に、突如被りとして現れた のは、生き別れていた姉だった。
『平らな地球でキスはできない』
…恋人は、私の病気が原因で陰謀論にハマった。
感想
さすが斜線堂先生。
もう地獄。ずっと地獄。甘美なる地獄。
「君の地球が平らになりますように」
良いタイトルですよね。
読後には、もっと切実に思うはずです。
もしも、自分が好きで好きでどうしようもなく憧れた存在が、陰謀論にハマってしまったとして。
絶対に釣り合うことのなかった天秤が、
ようやく釣り合う可能性を見せてくれたらーー
究極の選択ですよね。
受け入れさえすれば、愛情の矢印はこちらを向いてくれる。
同じ陰謀論を信じるのなら、さらにその結びつきは強くなる。
わたしならどうするだろう。
めちゃくちゃ考えました(笑)
個人的には、
「愛じゃないならこれは何?」
の後に読むことをオススメします。
あ、この子!!知ってるぞ。
と、古参感を味わえます。