「『星投げびと』になる。全ての人を助けられなくても、助けられた一人一人には意味がある。」
「星投げびと‐コスタベルの浜辺から」というローレン アイズリー著作の本があります。簡単にストーリーの概略を話しますと、ある若い男がヒトデを海に投げ入れているところに賢者が近付いて、その理由を聞きます。
若者は答えます。
「もうすぐ日が昇り、潮が引くので、私が投げ入れなければ、彼らは死んでしまうのです。」
賢者は言います。
「だが若者よ。海岸線は何kmにもおよび、そこに沿って無数のヒトデがいるのだよ。何の足しにもならないのではないかね。」
そうすると、若者はまた、しゃがみこんでもう一つのヒトデを海に投げ込んでこう言いました。
「今のヒトデにとっては大きな意味のあることでしたよ」と。
そして、家に帰った賢者は若者のやっていたことの本当の意味に気付きます。
「彼は、ただ世界が流れているのを眺めて過ごす観察者でいることを選んだのではなく、その世界の中で行動を起こし、何かを変えることを選んだのだ」
以上です。このことは、私たちの生活に置き換えても重要な気付きを与えてくれます。ボランティアや募金などにおいて、どんな些細な行動やわずかな金額であったとしても、そこには大きな意味があるということを教えてくれます。
また、仕事においても同様です。特に医療や教育、接客など一日や一年間、数年間で数多くの人と接すると、いつしかそれがルーティン化してしまいます。しかし、自分にとっては何十人の中の一人、何百人の中の一人であっても、相手にとって自分というのはかけがえのない、貴重な一人であり、大きな意味をもっていることもあるのです。
ディズニーでもキャストには、まずこのことを教えるそうです。