接種理論 | 品川 西村柳一郎

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 「少しのマイナスを利用する」
 接種理論というものがあります。これはウィリアム・マクガイアが提唱したものです。
 予防接種とは、人が一度、弱めの菌を体内に受けるとそれに打ち勝つために体が免疫を覚え、より強い菌に対しても防御できることを言います。これと同じように、既存の意見に対して、弱めの反論を投げかけ、その反論に打ち勝つことによって、人はよりその意見を信じ、より強い反論への準備を始めるという理論です。相手に説得されたくないときなどに活用できます。相手が言ってきそうなところは、あらかじめ、予防接種として頭に入れておくことで、抵抗力が上がり、説得されにくくなります。 逆に、免疫がないと、相手に簡単に説得されてしまうということです。これは、店で商品を買うとき等も同じです。商品に対してのマイナス情報を知っているだけで、どんなに店員に薦められても、買うか買わないか、冷静に判断することができます。
 また、接種理論は説得側にも有効な場合があります。相手を説得する上で、どうしても伝えなければならない重大なマイナス要素があるとき、先にちょっとしたマイナス要素を伝え、悪い情報に対する免疫をつくっておくのです。こうすることによって相手は、マイナス情報が伝わったときに相手の動揺を減少させることができるのです。
 さらに、自分自身のマイナスをさらけ出すことも大切です。あらかじめ、自分のマイナス面を相手に知らせておくことで、後で相手ががっかりしたり騙されたと思ったりしないようにするのです。
 
整理しますと、
①簡単に説得されないために、マイナス情報を頭に入れておく。
②相手を説得するために、少しのマイナス情報を先に言う。
③自分のマイナスをさらけ出すことによって相手に安心感を与える。
ということになります。
 
 
 「マイナス」というのはどうしても負のイメージがつきまといますが(マイナス=負なので当然ですが)、活用の仕方によっては自分にとってのプラスになることもたくさんあるのです。