「最初に無理難題を提示し、狭い範囲で交渉する」
先日、説得の手法の一つとして、「本題を後にする」ということをお伝えしました。「受け入れやすい提案」から「受け入れにくい提案」へ。もしくは、「受け入れにくい提案」から「受け入れやすい提案」へ。相手や環境、タイミングによって使い分けることが重要です。
さて、「アンカリング効果」というものがあります。これは、人が何かを判断するとき、最初に見た数字などが大きな影響を与えるということです。販売や営業で活用される心理テクニックです。「こんなに値引きしました!」というのがまさにそうですね。「アンカリング効果」は船の錨が語源であると言われています。まず、錨を海底におろして、その範囲で動く船をなぞらえて、アンカリング効果と呼ぶようになったそうです。
このアンカリング効果の作用を考えると、相手と交渉するとき、「無理難題」から入り、交渉範囲をしぼっていくことも有効かもしれませんね。