「 僕の中の小田さんって、神田市場の青森会のリーダーとしては残って居ないのさ。

         其う都合良く行かないと思うでしょう。

君たちはお菓子を買うのがお金だと思ってるね。僕のお金は紙ッペラで億単位なのさ。

    マリーに云われてるんだ。功はお金を使うのが下手だってね。

    其の通りなのさ。小田さんは市場を利用してこっそりノミ屋を遣ってたんだ。ある時危険な馬券を大量に呑んじゃったのさ。

         3万円の配当が着いたのを1000券

丸ノミしちゃったのさ。ノミ屋仲間に頼んで競馬場内で馬券を買っといて貰ったのさ。

    其れが切っ掛けで、ノミ屋の仲間を紹介したのさ。其れから2年で神田市場は潰れたんだ。だから小田さんは、とっくに本業は競馬のノミ屋に換わってたんだよ。」


   「 ノミ屋って隠れた商売なんでしょう。」

   「 普通はね。僕の仲間は違うんだよ。日曜日に仕事を持って居る人は競馬場に行けないでしょう。だから買うのを頼まれて、馬券を買って置く代行屋なのさ。

         普通のノミ屋って博打の競馬を外で利用してる胴元なのさ。つまり小田さんは神田市場で競馬の胴元を遣ってたんだよ。

         大穴に懲りて僕の仲間に入ったのさ。

府中のトレセンの200人のサラブレット研究会は、競馬の研究会では無いのさ。

         サラブレットは人間が作った特殊な馬なんだよ。最初はキツネ狩りに使うので特殊交配をして走るだけの馬を作ったのさ。キツネ狩りがダメに成ればレースを作って其処で走らせるしか無かったんだね。だから競馬も人間が作るレースなのさ。

         200人のサラブレット研究会のメンバーも、競馬を知らなければサラブレットの走りも知らないで研究することに成るのだよ。だからメンバーの中には、色んな研究をしてる人たちも居るのさ。

    小田さんは競馬研究の仲間に入ったけど、まだサラブレット研究会の仲間には入って居ないのさ。

    マリーが言うには、分析は経済の分析と同じなんだってさ。だからサラブレットの特徴を教えて呉れたら分析データを作って小田さんに渡せばって言ってたんだ。今は僕の頭の中に入って居るだけだが、マリーが帰って来たら一緒にトレセンに行ってデータを作って貰おうと思ってるのさ。」

    皆んなあくびを噛み殺してたんだ。