「 母と交わした会話って、私の生まれるまでの事だけしか覚えて居ませんでしたのよ。母が生存中は其れが凄く恨めしかったのよ。」
「 そうか、俺も何方かと言うと無駄口を聴かない類の男なんだ。お前と居ると何とかこっちを向いて欲しいのでお喋りして仕舞うのさ。8年で、やっと話題に困らなく成ったのさ。だから言うのじゃ無いが、母上の無口は判らんでも無いぞ。」
「 嬉しいわ。珠樹って―――又言っちゃったのね。どうしても貴男に甘えたくなるから、私ってじゃ無くて珠樹って言っちゃうのよ。聖心で流行ってた
―――とか―――を、何にでもくっ付けて無責任に話すのは嫌いなのよ。
」
「 好いじゃないか。其う言われるとつい俺も甘えたくなるんだ。
好い歳こいてとは思うが、娘が産まれたら慎むから好いだろう。」
「 ダメよ、其れだったら珠樹のお喋りがヘンに成るでしょう。考えてよ、母の無口は要ら無い事を言わなかっただけなのよ。面と向かって居れば言いたいことも有ったと思うのよ。其れを無口で現実を教えて居たのね。今の現実は、25歳の女が28歳の90キロをお腹の中に抱えてるのですもの。嬉しくて飛び跳ねたいのよ。」
「 おいおい、其れこそ現実無視だろう。静かに穏やかにだが、俺もやっとお前の卵に併せるおスペを獲得した処なんだ。
仕事しか知らない男だからって、燃える若草の様なお前の卵に逃げられる辛さって無かったのだぞ。何が悲しいって子種が無いって思われるのは男の失格だろう。
笑うなよ、来る日も来る日も其ればっかり悩んでたんだ。其れがドウだ、遣っ付けただろう。もう誰れにも子種が無いなんて言わせないぞ。」
「 判ってたのよ。だってドクッドクッのお注射でしょう。来るのが判る様に成ったので緊張しちゃうから、熱すぎて焼ける様でしたのよ。ご免なさい、嬉しいんだけど私の卵チャンも強張っちゃうんですもの。
其れがこの前から暖かく感じる様に成ったのよ。ピット卵が弾けるでしょう。来るなってのが判ったのよ。
あの日だったのよ。貴男のお胸を押して外しちゃったでしょう。だってお腹に力を入れて逃がさない様にしてたんですもの。」
「 そうか、何時もと違ってスポンだろう。何が気に食わないのかと勘ぐってたのさ。何時もだったらもっとと言うだろう。それがスポンと弾き飛ばしただろう。あの日だったのか。もうダメだ、声を聴かせろよ。」
イヤも何も、厚手のズロースにしてるのを押し下げてお耳を当てるんですもの。まだって言ったって聞かないんですのよ。28歳の坊やの新しいセックスを見付けちゃいましたのよ。