真っ直ぐハスラー・ローマに入りましたのよ。

   「 遣ったらしいな。奴が零して居たぞ。」

   「 ご免なさい。今度は権藤様に賭けましたのよ。伏せて置こうと思ってましたのに、ドウやら岩崎商事が抜けて居ないと感じましたのよ。ご報告が有るのは当然なんでしょうが、ドウやら貴男のお靴の紐を結ぶお積もりに感じましたの。ですからキチットけじめを付ける心算でしたの。」

   「 いや好いんだ。ホントは俺から言うべきだったのさ。急には変えられない甘えと、お前の云う通りで俺も波風立てないで逃げて居たのさ。今考えると高輪の6年は良く辛抱して呉れたな。」


   「 止してよ、泣けて来るじゃ無い。もう貴男が怖くないのですもの。同級生までは行きませんのよ。そうね、聖心の5年先輩にしか見えないんですのよ。」

   「 おいおい、俺は東大なんだぞ。」

   「 好いでしょう、聖心しか知らないんですもの。

私、決めてるのよ。女の子だったら聖心とね。男の子だったらガチガチの東大は嫌なのよ。」

   「 俺がガチガチだとでも言うのだな。流石のお前も認識不足だぞ。とっくにハスラー・ローマは卒業してるんだ。早く産んじゃえよ。何時まで抱え込んでる心算なんだ。」

   「 あら、もう安全なのよ。つわりが軽く収まったでしょう。珠樹の子宮は鍛えられてたんですのね。

面白かったのよ。奥様ったらお腹を見ない様にしてたんですのよ。やっぱり悔しいのかしら。」

     もう好いって想えましたのよ。だって思い出のハスラー・ローマでしょう。其れが痴話喧嘩が出来たのですもの。もう放しませんのよ。何処までもくっ付いて行っちゃいますのよ。珠樹も強かに成ったのですもの。