「 ハーバードの卒業式とは一緒に出来ないね。だけど人生の節目に変わりは無い筈なんだ。十文字が始まると直ぐ根津を離れたでしょう。皆んなはドウ考えてたのかは知らないよ。僕は節目を作ろうとした―――待てよ、学校は全く知らないけど見てると青森が有って、次に神田市場が有ったでしょう。根津中を教育だなんて思わなかったのさ。歳が来れば中学校が有って、次に高校と成るでしょう。其の考えで行けば、当然卒業式も来るし其の先もところてん式に押し出されるって成るでしょう。」

   「 待ってよ、功は自分で判って居ても私にも皆んなにも判らせるのは出来っこ無いでしょう。だから答えを言ってよ。」


   「 ヤだなあ。マリーとピッタンコに成るのはアレだけなんだよ。そりゃヤッテも好いけど卒業式が3週間後に迫ってるのだよ。卒業式を形だけヤルのならドウにでも成るさ。僕が言ってるのは其の後も卒業式から繋がってると言いたいのさ。其れを逆から考えると青森は外せないって成るでしょう。目先に迫ってるから其れを説明してるヒマは無いんだよ。だからマリーがお腹の中に終って置いて卒業式を強引に作っちゃうのさ。」

   「 其んなの前から考えてたと言ってるでしょう。

お着物で遣りたいってので金沢にも行ったし、京都で西陣も見て来ても纏まらないでしょう。柳橋の女将さんはお馴染みの商店を使いたいって言うし、マリーはドウしたら好いのよ。」


   「 ほら、甘えるんだから。いっその事、放ったらかしにして此処で暮らしたらドウなんだ。」

   「 又なぞ賭けで来るんだから。じゃあ言っとくけどマリーは筆頭理事なのよ。此れが終わればバイバイだけど、何とか纏める責任が有るのよ。だから困ってるんでしょう。」

    思わず万歳しちゃったのさ。叩かれる代わりにお得意のベロで迫って来たんだ。ベロなんだよ、キスなんてじゃ無いんだ。何しろ長くて曲者のベロだから、僕の喉チンコまで届いちゃうんだ。あいにく鼻が詰まってたんで息が出来ないでしょう。ドウにも此うにも首にひょろ長い腕が捲き付いてるんだよ。ギブアップするしか無いでしょう。

        ドウ降参したんだだって?其処まで言わなければって、判らんお人だね。教えてなんか遣る物かってんだ。