「 生まれて初めてよ。私のキッチンを持ったなんて。」
「 俺にも初めてさ。想えばお前を傍に起きたいから始まったんだな。此んなにこき使われ様とは想像も出来なかったな。」
「 私だって其んなつもりでは無かったのよ。何とかお傍に置いて貰いたいだけでしたのよ。其れが聖心でしょう。ずい分お勉強に成ったけど、何とかあなたに協力して欲しいので必死だったのよ。共立では畠山みどりだったでしょう。幾らなんでも芸能人ッポイから、聖心では岩崎珠樹で通したでしょう。PTAにもスーツで居らしたから若作りをお願いしたのが始まりでしたのね。」
「 アレには参ったな。岩崎は隠し様が無いからスーツで行ったんだ。お前の泣きそうな顔を見たら闇雲に併せなくちゃあと感じたのさ。アレからだったな。お前に敷かれるのが楽しく成ったんだ。
商事のコンチクショウ
が、何処かにトンデッチヤったのさ。柳橋も二人の中に入って貰いたく無かったので、
勝の若造が預けて有った芸者珠樹を請
けるお披露目に踏み切ったのさ
お前が有んなに出来てるとは思わなかったな。二日間の3000人を超す招待客にしっかり挨拶してただろう。いや参ったなんてなかったのが初夜の失敗に―――」
「 言わないって約束したでしょう。私が緊張し過ぎてたのよ。だって聖心の人たちに混ざって鳩山薫先生がお見えでしたでしょう。変わってる心算でもつい、じゃじゃ馬が出そうで怖かったのよ。」
「 見てても緊張で強張ってるのが判ったんだ。いっその事普段のお転婆が出てもとは思ってたのさ。なーに高輪を出る気だったからな。最後に暴れてもとは思って居たのさ。」
「 好いのよ。都合が好い事だけ覚えてる様にしてますのよ。そうよ、聖心のPTAに来て呉れた時はまだ岩崎で肩が怒ってたんですもの。バルセロナが私のヤー様を作ったのよ。もうここで赤ちゃんとお風呂に入るのに決めたのよ。そうだ、
赤ちゃんって気持ちが良く成るとウンチ
をしちゃうのですって。覚悟しててね
写真に残して貴男が手で拾うのをアルバムに残すのよ。」
「 おいおい、其れを俺に遣らせるのか。」
「 好いでしょう。私は赤ちゃんを受け取る人なのよ。貴男はおシャボンで洗う係りなのよ。一人ではとても育てられ無いから、半ぶっこに成るのは症が無いでしょう。貴男も作った共犯なんですからね。」
まさかとは思ってましたのよ。其れがドウ、生理が停まっちゃったのよ。慌てたって無かったの。だって此のヘンチクリンなカサ・パトリョで子育てするなんて―――――まだ先の話ですから今はアラサーの彼と青春を楽しんでますのよ。