マリーは焦るでしょう。除隊迄1年を切っちゃったからなのさ。僕の狙いは東京オリンピックに絞ってるけど、其んな悠長な事は言ってられないのさ。

        商売ってのは相手が有るのだから、

        こっちの都合通りに行くとは限ら無いん

        だよ

タイミングも大事だけど、僕だって焦っちゃうのさ。何としてもマリーの除隊に併せて遣りたいでしょう。其れには10人の船員手帳を何とかして遣らなければ成んだけど、其んなの頭の中に突っ込んどけば好いのさ。

   「 はっきり言うとマリーと僕は若さの塊なんだよ。彼ら10人はオジンなんだ。行動力では若さに付いて来るのが精一杯なんだよ。煽てるのも大事だけど、要点だけ絞って追い捲れば好いのさ。女のマリーは男に圧倒されてるのだよ。僕と二人だと覚悟を決めて、社長なんだから追い捲れば好いのさ。」

   「 此んなに成るとは及びも着かなかったのよ。彼等だって目を白黒してるのよ。タバコの横流しがコンテナ毎だなんてとてもじゃ無いけど良く追い付いて来たと思うのよ。」

   「 言っちゃ悪いけど、船乗りだったら良く有る事なんだよ。タバコのお得意さんとお砂糖を引き受けた鶴見の善喜庵には終わりを告げて有るんだ。タイミングとしては奴らも手を引きたがってたのさ。だからマリーの従業員として船を東京湾まで引っ張って来るのに仕事を切り替えて貰わないと困るのさ。色々面倒を言って来ると思うよ。其んなの知らん顔をして、マリーの星条旗一本で手が出せないのを叩き込むのだよ。何のために大掛かりな盗みを遣って来たと想うんだい。アメリカ軍は手が出せないんだよ。お荷物の犯罪者を今更逮捕は出来ないでしょう。マリーの陰にはハーバードの睨みが効いてるから、あと1年は何が有っても見逃してるのさ。どの貨物船に狙いを付けるのかは知らないよ。正直に言っちゃうと数億円の買値で引き渡すのだったら商売として交渉しても好いって想ってるのさ。マリーは進駐軍の権利で持って来る心算なんでしょうが、ホントは拙いのさ。船籍の問題も有るし、サラブレットの検疫も見て置かねば成らないでしょう。だから出来るだけ穏便に敵の足元を見て商売にしたいのさ。彼らに言っても好いよ。知って置けば交渉はし易いでしょう。無条件で接収されるくらいだったら、ドックを空けて呉れるだけでも大助かりな筈なんだよ。其れが商売って事なのさ。」

   目を白黒してるマリーって可愛いんだよ。とてもハーバードの銀時計の学士さんだとは思えないんだ。組み伏せたって言い成りのお嬢さんだからって手抜きはしませんよ。

        男に参ってるマリーって、何時ものスポンが柔らかいから不思議なんだよ。カメの括れで締め付けるのに一気に全部呑み込んじゃうでしょう。其れからの一発って飛び上がった拍子に袋まで呑み込んでお腹がポコンと膨らんじゃうのさ。

        熱くて死ぬかと思ったって終わってからの白状なんだ。僕の同ない歳の息子も熱いけど、此れが二人の若いセックスなのさ。