「 適当に働くのが此んなに楽しいとは初めて知ったな。」
「 貴男はチャンと為さるお力が有って其う為さって居るからお仕事に傷が出来ずに進んでますのよ。」
「 どうもイカンな。お前に下出でに出られると乗せられるから男は弱いんだな。貴族社会の封建を打ち破った革命騒ぎでは、民主主義だとか男女平等だとかを言い立てて居るが、其れで女性が幸せに成ったとは思えないんだ。40年世界を回って東南アジアの女性が多くの幸せを手に入れて居る様に感じるのさ。出しゃばれば好いとは限らない様だな。」
「 珠樹には良く判りませんのよ。最初お母さんに言われましたの。
私がとか、珠樹がって言わなくても
チャンとお話は出来ますのね。兎角
女の人は主張をハッキリさせるのに、
私がとか珠樹がって言います
けど、芸者で生きて行くのには自分の
名前を頭に持って行くのはタブーと心得
為さい
と、教わりましたのよ。注意して聞いてますと、私を含めて女ってお話の頭に自分を持って来ますのね。癖って恐ろしいと思いますのよ。如何しても
珠樹がって言って仕舞いますのね
頭が悪いのかしら。其れから発言し無いと、上手く纏められない気がしますのよ。」
「 そうか、男にも同じような話し方をする奴が居るな。凄く耳障りなのでそいつの話は聞かない様にして居るのさ。
人に話掛けるのでも、部長とか、社長と
かを最初に持ってくるアホガ多いな。自
分では煽てて居る心算なんだろうが、
部下には必ずと言って好いほど
お前の呼び掛けから話し
始めるのさ。確かに頭の中で組み立てる
のが苦手なんだな
バカと言って仕舞えば其れまでなんだが、そいつ等を使いこなすのが組織を纏めるのには大事なのさ。」
判りますのよ。男性社会でトップに立つのは我慢の連続なのはね。其れを
角が立つから飲み屋で埋め合わせを
為さる殿方が多い様ですが
芸者珠樹は他の手を使いますのよ。
又頭に珠樹を言って仕舞いましたが、芸者って女を混ぜるので座を和らげますのよ。お酒の席では女が居るのは普通なんでしょうが、殿方同士のお話の中に女を割り込ませるのは難しいのですのね。
何方かと言いますと、ガイドのご主人は日本流を意識なさって居るようですのに、奥様はご主張がスペイン流なんですから兎角角が立つのは免れませんでしょう。
「 ねえ貴男、お嬢様を間に散りばめたらドウなんでしょう。私が見て居ますと―――又言って仕舞いましたが、珠樹は使わない様にするのって難しいのですのね。」
「 好いんだ。珠樹って可愛らしく聞こえるのだからな。お前が言いたいのは女二人で男一人にしろと言うのだな。此の際はロリコンを上手く使えと言いたいのだろう。」
「 其うなんですけど、あの子の立場は
もう、一人前のメスを主張したいの
ですのね。見てますと母親を押し退け
る態度が見えますのよ。其処を上手く
交わすのって女には出来ませんのね
ご主人が為さいますと拗れが生まれますでしょう。」
「 其の先は言うな。男のプライドも言いたいのだろう。そうか、俺に爺様に成れと言うのだな。孫娘
としてならかなりのロリコンも許されるのだな。ふーむ、真っ平ご免だからーーー」
実力行使しましたのよ。芸者って便利に使えますでしょう。イヤもなにも言わせない
キスとは違う接吻も有りますのよ
ドウって、お勉強為さいませ。ハグと抱擁は大きく違うんですのよ。