「 娘達に手を貸そうと思ったのは、前に云った様に青森には戻せなかったからなのさ。でも揃って体で稼いで自立して行けると感じたのは、10人の団結が固いと感じたからなんだ。

        売春って裸に成って男の好い様に

        遊ばれるのだよ

と言ったら、ためらい無しに10人揃ってスッポンポンに成ったんだ。一人が寝て足を開いたら全員同じ様にしたのだよ。傍で見て居た楠さんの呆れ顔って無かったんだ。

        もう遣るしか無いって追い込まれたのさ

僕の事は聞いてたんだね。恐らくテストセックスに成ると思ってたのじゃ無いかな。楠さんを裸にして

        3000円で此うされるんだよ

って責め捲ったんだ。驚くと思ったのに、目を閉じて全員震えてたんだ。もう覚悟は決まったよ。其れから1年ってアッテ間だったね。団結が崩れないのは驚くほどだったんだ。農協が保証人を言って来たので、根津の寮を条件にして戸籍を作るので折り合ったのさ。」


    「 そうだったのね。信じられ無い事だったけど、青森の窮状が味方したのね。」

    「 まあ其の特殊性も有ったのさ。神田市場を乗っ取ってたのは青森会の八百屋連中だったのさ。タダ同然で持って来る野菜を洗い直して店で捌いてたんだ。だからすんなり1万円の売春には乗って来たのさ。リーダーの競馬のノミの失敗の穴埋めをして遣ったので、儲けには成らなかったが信頼の度は持って居たのさ。伊勢湾台風が全部流して呉れたので市場とはオサラバ出来たのさ。今思えば僕が手を貸さなくても10人は団結して東京で生きて行く気に成ってたんだね。」

    「 そう言う事にして置きましょう。12歳って微妙な年齢なのよ。子供から抜け出すのって女は早いから、恐らく小学生の半ばには大人の世界の真似事はしてた筈なのよ。生理が始まってヘアーが生えて来れば、イヤでも子供では通らなく成るのですのね。周りの想いに逆らって意地を張り出す年頃なのよ。それにしても買春をワダカマリ無く受け入れたってのは少し異常じゃ無いかしら。」


    「 そうとも言い切れないんだ。男はどっちかと言うと内に籠りがちなんだよ。女の兄弟が居れば体を見せ合うのから入るんだろうが、大抵はオナニーを教わって其れに熱中する年頃なんだ。僕は一人でサラブレットの相手をしてたので遅れたけど、大抵の坊主は其の年ごろにセンズリから入るのだよ。ズラット並んだ12歳のお人形は、育ちの差は有ったけどもう女だったのさ。ヘアーだけでは無かったんだ。デルタに脂が載り出して居たってのは女其の物だったのさ。10人で無かったら手が出て居た筈なんだ。だから青森会のチョンガ連中には1万円でも安い買い物に見えたんだね。」

    「 そうだったのね。罪な事だとは思わなかったの。」


    「 いや、罪も何も無かったんだ。驚いたのは1ヶ月懸かって準備したのに、全員おヘェラで堕とす練習をしてたんだね。詳しくは言えないけど、チエ遅れの霞の他は、皆んなお腹の上に吐き出させて居たんだよ。其の団結が根津中まで続いて居たのさ。

        セックスをバカにするのでは

って、僕の心配なんか何処吹く風で、250万円の貯金を抱いてキレイサッパリ足を洗ったんだ。

        確かに伊勢湾台風が契機に成ったけど

事に依ると辞める相談も進んでたとも思えるのさ。」

    云わずもガナとは思ったよ。だけど心配は此の人だけには言って置きたかったのさ。