今日はバレンシア現代美術館を散策しましたのよ。だって美術館には成って居ますのに。今の作家の小説展示を請け負って居るコーナーが有る半面で、偉大な芸術家の作品が何気なく置かれて居るのですもの。ピカソの絵が陶器の展示と混ざって置かれて居ましたのよ。日本では到底考えられない展示なんですのよ。絵画だけでは無くて古い彫刻品に並んで現代アートの展示がされて居ますのよ。見る人を誘導し無い自由な雰囲気が有りますのね。


    驚きましたのは地下の暗い片隅に、バレンシア出身の彫刻家のフリオ・ゴンザレスのコーナーが作られて居ましたのよ。其れが近代オブジェとピカソに挟まれて、年代物の陶器と並べられて居るのですもの。見る人を誘導し無いこだわりの無さって何なんでしょう。不思議でしたのよ。4人でバラバラに鑑賞して居たのですのに、芸術に締め付けられない自由な頭が持てる美術館なんですのよ。土地の人はIVANって呼んで居る様なんですけど、芸術が溶け込んで居る展示場の趣なんですのよ。


   入り口には建物の中に作られているカフェとレストランが有って、鑑賞の合間に休める様に成って居ますのよ。つまり兎角疲れる芸術鑑賞を勧めない癒しの場を作って居るのですのね。バースとは趣を変えたカフェなんですのに、喫茶店にも思えますしアルコールを提供する軽いカフェなんですのよ。お酒の匂いをしたままで芸術鑑賞がOKなんて考えられます?

      老いも若きもとは違って、コーヒーもワイン

      もドウゾの美術館なんですのよ。其処には

      何物にも捕らわれない自由が有る半面で

市民が長い歴史の中から、ほのかなワインの酔いも芸術鑑賞に邪魔されないムードを作って来たのでしょう。


    入り口の前には美術を作るのに必要なアートショップに併設されて、遊び心が躍動しているデザインが豊富な文具や玩具も売って居ますのよ。押し付けでは無い芸術が市民に馴染まれて居るのを感じましたのよ。大人向けの文具だけでは有りませんのね。お子様向けの玩具の中からでも、美術品や現代アートも認める芸術の多様性を育てる意欲を感じましたのよ。此れが出来ますのも豊かな交易が今も続いて居るからなのでしょう。商業都市と一概に言い切れない豊かさを随所に感じるバレンシアですのよ。財政の豊かさは人の豊かさにも通じますのね。4人のお昼でもゆっくり時間を掛けて2時間も堪能しましたのよ。併設のレストランのお昼は軽いタパス料理が殆どですのね。元々はゆっくり食べられる様にパンで蓋をして冷めないのがタパスの語源と聞きましたのよ。其んな事はしませんでしたけど、冷めても味が落ちないギャンバス・アル・アジーロってえびのオイル炒めの美味しい事、小さな土鍋料理って珠樹にも馴染が有る日本の土鍋にそっくりなんですもの。4人でお鍋を回しても、誰にも気兼ねが要らないレストランなんですのよ。珠樹はプルーンの赤ワイン煮がデザートの定番に成りましたのよ。其れをお摘みにして彼がお手の中でワインを温めて居ますでしょう。香りに釣られて珠樹もお相伴しましたのよ。お二人のガイドさんもワインの飲み比べを為さって居ましたのよ。夕方まで居座って居る訳には行きませんでしょう。通りの前のお店を冷やかして、何種類もの文具を仕入れましたのよ。セニョリータとパリジェンヌの記念品としてね。拘りが消えたのでは有りませんが、今夜のお楽しみは珠樹が独占しますのよ。