「 10人のアンネなんてオボロゲにしか覚えて無いのよ。だって知られたくない事なんですもの。」
「 其れって僕にも知られたくないと思ってるでしょう。5年前までは全員始まると僕に処理させて居たのさ。一人々々対処の仕方が違って居たのさ。28日型で順調に始まってる子は一日でも狂うと不安に成ってもじもじ言って来たんだ。
妊娠じゃ無いかしら
とね。言うのはドウかと思うけど、佳子なんか血が着いたパンティーを僕に洗わせて居たのさ。根津中では生理の特訓が有った様で、段々内緒に成って来たのさ。其処の所が僕には手が出せない領分に成ったのさ。
焦らずに一つ一つ積み上げて行こう
の、取っ掛かりをアンネから始めたらドウかって言ってるのさ。」
「 うーん、難しいけどマリーが知ってるピルやビデを教えても好いかしら。自然に覚えるのを待とうと思ってたけど。相談に来たら教えて好い物かドウなんでしょう。」
「 僕に聞いたって混乱するだけでしょう。其れが出来るのはマリーだけだって言ってるでしょう。生理を言ったのは例えなんだよ。根津の共同生活から普通の生活に入って行く難しさからアンネを言っただけなのさ。言わせて貰うと彼女たちが社会に出て行っても、生理の扱いは内緒ごとにした方が無難なんでしょう。だから何処まで教えるのかって、何処まで内緒にしとく事なのかも含めて教えるしか無いでしょう。頼むよ、マリーにしか頼めないのを判って貰いたいのさ。」
此れって判断力の問題なんだよ。マリーはどっちかと言うとハーバードの知識優先なんだ。実は隠れた能力の中にマリーの優ぐれた
素早くて的確な判断力
が有るのさ。僕はマリーが生まれながらにお脳の細胞の仕組みが其う成って居たと思ってるのさ。言って判らせる事でも無いし、マリーと一緒に生きてくのには其れを無言の内に利用するしか無いのだよ。今は混乱が大きいから、整理能力が後退してるだけなのさ。一旦走り出したら却ってスピード制限するしか無くなると思ってるんだ。ブレーキを掛けるのは簡単さ。其れではマリーの持ってる力にブレーキを掛けて仕舞うことに成るのさ。子供にだったら―――マリーの判断力が劣って居るのだったら、其うする事も有るとは思うよ。判断力って僕より遥かに大きいと思うんだ。整理するのが突然10人の中に放り込まれたので混乱してるだけなのさ。だから単純にして挙げれば、判断力は復活すると思ったのさ。